メキシコ中央部の高原地帯に、色鮮やかな石造りの建物が数多く残る、サンミゲル・デ・アジェンデという町があります。スペインから来た修道士サンミゲルによって1542年に建設され、もともとこの地に住んでいた先住民の文化とヨーロッパの建築様式が混じる独特の町並みが見られます。ここは、メキシコの歴史を変えた一人の男の出身地として知られています。
スペイン人から自由を勝ち取るためにここで民衆と蜂起した一人の軍人の物語を紹介します。
1492年、コロンブスがアメリカ大陸に到達して以来、多くのスペイン人が富を求めて移り住み、現在のメキシコは300年以上スペインの支配下に置かれていました。スペイン人は肌の色や出身地などで人々の階級を細かく分け、税金や労働を強制しました。この町出身のイグナシオ・アジェンデという軍人は、貧富の格差を生む階級社会を変えるため、サンミゲル近くのアトトニルコ教会からスペイン軍との戦いへと出発します。
「メキシコ」という国の独立の歴史は、この地から始まったのです。