イラン、核濃縮20%まで引き上げる作業開始 ―兵器転用可能な過程の9割を終えることに― | ボルタのブログ

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本文は、1月5日の日経新聞の要旨及びそれに関するコメントです

要旨

 イラン政府報道官は4日、中部フォルドゥの地下施設でのウラン濃縮活動について、濃縮度を20%に引き上げる作業を再開したと述べた。

 「高濃縮ウラン」に分類される20%以上まで濃縮度が高まると、兵器転用可能な90%に至るプロセスの9割を終えることとなる。

 これまで、イランは、核合意で定められた濃縮度の上限を3.67%を上回る4.5%まで高めていた。

 イランは1月1日、国際原子力機関(IAEA)に、フォルドゥの地下施設で最大20%にウランを濃縮する活動を再開する計画と通達していた。

 18年に核合意から離脱したトランプ政権が復活させた強力な金融・原油制裁でイランは経済的な打撃を受けた。イランは制裁に対抗し、核合意の義務から段階的な逸脱を進めてきた。

 

コメント

・トランプ政権が復活させた強力な金融・原油制裁が施行される前に各国は、イランから購入した石油代を急いで返した。しかし、韓国だけは返さず、つけが残っている状態であった。

・トランプ政権がとった措置により、イランは、フッ化水素の供給を止められていた。それに困ったイランは、石油代の見返りに韓国にフッ化水素を要求した。このフッ化水素は、半導体の製造のみでなく、ウランの核濃縮の際に使われる。

・すでに、韓国がイランに秘密裏にフッ化水素を供給していたことが分かっている。今回のイランの核濃縮にも韓国が関わっている可能性がある。

・そして、もしこの韓国がイランに供給したフッ化水素が日本製であった場合、日本まで波及することとなる。さらに、日本は、より厳格なフッ化水素の輸出管理が求められることとなる。

・このイランの核濃縮に対し、米国務省報道官は「イランがフォルドゥの地下施設で濃縮度を20%に引き上げたことは、核を利用した脅しを一段と推し進める意向を明らかに示している。こうした試みは今後も失敗する」と述べている。