岡倉天心と同じニオイ 鵺派の竹中直人&神楽坂恵 | 人気のショルダーバッグ商品一覧-マンハッタンパッセージ公式ストア

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ビジネスバッグ出版業界や写真家の世界では、「高須って、鵺(ぬえ)派だよな」って、よく揶揄されている。

 鵺とは何か。「サルの頭、タヌキの胴体、蛇の尾っぽ、トラの手足を持つ空想の動物だよ」と、インテリ編集者が教えてくれた。要するに怪しい存在ということだ。

 先週末、茨城県北茨城市にある天心記念五浦美術館で開催中の「岡倉天心と文化財」展(24日まで)を観るため、古いベンツ280を駆って出向いた。

 天心は生誕150年、没後100年。東日本大震災で流された六角堂も昨年再建されていた。

 天心邸の横にある「亜細亜ハ一な里」(アジアはいつなり=一つなり)の碑を久しぶりに見上げた。

 どうやら天心は、伝統的日本画に西洋の良い点を取り入れた絵画の作風「朦朧(もうろう)体」の鵺(ぬえ)派と呼ばれ、得体の知れない怪物として扱われたようだ。

 そして、天心が日本美術院の主幹であった頃の衣装といえば、なんとも奇妙。日本の和服に中国の道服をまとったような様子で、「各国文化をミキサーにかけた東洋の闇鍋みたいだな」と思った。

 天心イヤーとあって、16日から、竹中直人の主演で映画「天心」も公開されている。

 私は、無実の罪で流刑になった女郎と若い侍との悲恋を描いた時代劇映画「赦免花」のトークショーで竹中と初めて会ったとき、「彼のハマリ役は岡倉天心だ」と、ひそかに予感していた。変態と偏屈が混じり合ったような天心と竹中に同じニオイを嗅ぎ取ったのである。

 天心と恋に落ちる男爵の人妻役では、官能演技でグンと人気を増している女優の神楽坂恵が妖艶な演技を魅せる。三十路になり、映画監督の妻となった神楽坂もまた鵺のような女優だ。

 神楽坂はかつて、私の出版社が15周年パーティーを開いたとき、ホストである私の“妻役”を堂々と務めてくれた。激安左翼に右翼、過激な文化人が呉越同舟の宴でも、度胸満点だった。

 41歳の天心はニューヨークで、「日本の覚醒」という本を出し、広く日本のPRをした。もうひとつ彼の名を高めた「茶の本」には、神楽坂恵のような香りがする。鵺派の奥義・極意を習得し、自由奔放な女優人生を歩んでほしいものだ。