同情してしまったこと

 

 

 

 

 

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駆け出しの美容師のaikoちゃんから

そろそろ髪切りませんかーって連絡が来て

木曜の夜に切りに行ってきた


ミュージシャンのaikoちゃんの

若い頃に雰囲気似てるので

とりあえずそう呼ぶ




閉店後のサロンに

私とaikoとaikoの同期の男子と

中ボスとラスボス


中ボスは初回にいた人

ラスボスは初めて見る



aikoの定期試験的な回のよう



aikoと私の背後に中ボスとラスボス

さらにその背後で同期男子が

マネキンの頭的ウィッグで練習している





施術中にラスボスがめっちゃ喋る



 「aikoは俺と入り方が似ているなー」


「アシスタントに入ってるときに

切っているとこをよく見ている」




aikoをそこそこ褒める


褒め方が独特だが

それはまぁいいとする




同期男子をとりあえずタロウと呼ぶ




ラスボスが中ボスにデカい声で話す



「タロウはアシスタントに入るとき

いつカラーに入るんだろうとか

タイミングばかり見ているよなー」


「見るのはそこじゃないんだよなー」



中ボスの背後にタロウいるぞ


中ボスに言わんと直接言ってやれ





中ボスが気を使って

「タロウくんはアシスタントのときに

何を見てるの?」とタロウに聞く



タロウ、完全に萎縮してしどろもどろ

私と同じ、こういうときに

テンパって思考ぶっ飛ぶタイプ


「あのーあのーカラーのタイミングを…」


答えたいのはきっとそんなんじゃない


聞いていてお腹痛い




その後もずっと




背後にいるタロウについて

「タロウのショートはいつも線が硬い」

とかずっと中ボスに話している



その度に中ボスがタロウの練習を見に行き


「タロウくん、ここが硬いよ」と指導する





「aiko、そのまま切り続けたらライン硬い」



「もっと柔らかく、そうそう

タロウも硬いんだけど伝わらないんだよな」




とうとう引き合いに出し始めた



同期と比べるとかお腹痛い


てか振り向いて

タロウを見て直接言ってやれ









ラスボスがaikoに何か言う


aiko、ラスボスを適切に立ててあしらう


aiko、上手い





ラスボスが中ボスにタロウのこと何か言う


中ボス、タロウのとこに行き指導する

タロウ、ラスボスの圧を意識して萎縮する





これがずーっと続く



私の場所からは振り返らないと

タロウがどんな子か窺えないんだけど



タロウが少しずつ萎まっていくのが


空気として伝わってきてただただお腹痛い












サロンを出る頃にはぐったり疲れて


昨日は一日中それを引きずる










スタイルは春らしいショートにしてくれた













帰り道の花

水族館のクラゲみたいだった





今日もありがとう







今日が遍く安寧な一日になりますように



祈り