「軽の税優遇、問題視されるのは変な話」三井正則ダイハツ社長

2013.10.3 21:14

インタビューに答えるダイハツ工業の三井正則社長=3日、東京都港区

 ダイハツ工業の三井正則社長は3日、産経新聞のインタビューに応じ、軽自動車税の増税が浮上したことに不満をあらわにした。主な一問一答は以下の通り。

 --消費税増税に伴い軽自動車税の増税も話題だ

 「メーカーはサイズや排気量など限られた規格がある中で、40年間かけて軽自動車を進化させてきた。その結果、(性能が)小型車に追いついたからと言って、いまさら『軽自動車(の税優遇)って何なんだ』と問題視されるのは変な話だ」

 --最近は小型車より価格の高い軽自動車もある

 「同じ性能や装備で比較すれば軽自動車が小型車より高いなんてことはない。軽自動車でないと困るお客さまに、少しでも快適で経済的な車を提供している」

 --なぜ軽自動車が必要なのか

 「日本の道路は85%が幅3・5メートル以下で、小型車では対面通行できない。最近は公共交通機関も減っている。買い物にも病院にも行きたいが、道路事情や家計を考えると高い車は買えない。そういう人たちが家族で何台も軽自動車を持っている。地方の家庭では増税になれば(所有台数に応じて)税負担が2倍にも3倍にもなるだろう」

 --消費税増税前の駆け込み需要を期待する声も

 「詳細な分析はこれからだが、駆け込み需要はあると思う。(平成25年度の軽自動車の販売台数は過去最高の)210万台超になりそうだ。ただ、反動減も予想されるため、一喜一憂はしていない」