目覚ましが鳴っている。


うるさい!

僕は、今うるさいと思った事で、自分がうるさいと思った事を確信した。

という事は、僕は起きたのだ…


なぜ?

目覚ましが鳴っているからだ。

なぜ目覚ましが鳴っているのを確認出来た?

起きたからだ。

じゃあ、なぜ起きたんだ?

目覚ましが鳴っているからだ。

それじゃあなぜ、目覚ましがなっているのを確認できたんだ…




僕は自問自答を繰り返しながら、けたたましく鳴り響く目覚ましを止めた。
その瞬間、僕は自問自答を止めざるを得ない程の事態が身に降りかかっている事に気が付いた。



布団が身体の上に乗っていたのだ!!
う…嘘だろ!?


まさか、布団を被って寝たからか!?
だからって何でまた…

僕は驚き、慌てて布団を身体の上から避けた。






更に、布団を避けて僕は気が付いた。
まだ、いやに温かいな…


この温もりを閉じ込める身体を包むものは、まさか…

パジャマ!?


こ…こわっ!
昨日パジャマを着て寝たからってなんでこんな事に!?










僕は不思議な出来事の連続に、これは夢ではないかと半ば疑いながらシャワーを浴びた。



そして、風呂場から出た瞬間に目の前に突然姿を見せた信じられない現実に、思わず両手を膝につく事になる。




か、身体が濡れている…!


何故だ…
シャワーを浴びたからって身体が濡れているなんて…

口からこぼれる「Oh, my god…」





僕は慌てて解決策を頭の中で探した。
あれはどうだ、これなんてどうか。
そして、あらゆるアイディアの中から僕は意を決して、最も原始的なアイディアを採用する事にした。


乾いたタオルに身体にまとわりつく水分を染み込ませ、タオルが濡れる事と引きかえに身体にまとわりつく水分を無くすというアイディア。


いざ!

ふ…ふう…
どうやら成功した様だ…
毎日この方法で上手くいってはいるが、明日はどうなる事やら…







一番の問題はその後に起きた。

僕は髭を剃ろうと洗面所に行き、鏡に写る顔と目を合わせた。




お…俺だ!
なんで!?

まさか、俺は俺だっていうのか!?



待てよ…
今なぜ俺は、俺を俺かもしれないと思ったんだ?


俺が鏡に写っているからだ。


じゃあなぜ、鏡に写っている俺を俺だと思った?


俺が俺だからだ。


じゃあなぜ、鏡に写っている俺を俺だと…


俺が俺だか…


じゃあなぜ、鏡に写


俺が俺…


じゃあな…




明日は誰かに言えます様に



「遺産目当てに結婚したのに次の日不老長寿の薬開発成功!みたいな感じですね」



と、言えます様に





授業中、鼻をすするタイミングが可愛い娘と合うと、「運命だ…」と思うね。


同じ授業の間に二回連続で合えば、その娘も運命だと確信するだろうと思ってタイミング合わせに行くね。
でも頻発する事でただの鼻炎の奴と思われるね。
確率的に運命から偶然になっていくね。