さっきの悲しい事


慌ただしい今日が終わろうとしていたその時に、

この画像にあるムムの兄妹猫を貰ってくれた、お友達からLINEがきた。


内容は、ついさっき息子が猫を車で轢いてしまっと、電話があり、その場で警察に電話したら、どうする事も出来ないので明日、保健所に連絡をする様に言われたとの事。


私もびっくりしてしまって、頭が混乱してしまった。その後に続くLINEの内容が、そのまんまでいいかなぁ…だった。


私は、正直、猫を飼っているのに冷たくない?ってゆうか、何のLINEなのか?


私はこう返信をした。


私なら、そのままにしないよ。だって、その猫ちゃんは明日まで後続車にどんどん轢かれてしまって、そんな可哀想な事ないでしょ。


それに対して、○○だから遠いから…と。

ムカっとしたので、1時間もあれば余裕な距離じゃない?


実際は20〜30分以内。夜だから、早く着く。


私にどんな返事をして欲しかった?

しょうがないよ…なんて言うと思った?

絶対に言わないよ。

だって、命が奪われたんだから。


歯科医の家族。息子が通っていた幼稚園の時のママ友。猫も16歳だから、付き合いも長い。

私は昨年までは遠方に住んでいたけど、昨年こっちに引っ越してきた。


最近、よく会う。


で、今日のそのLINEで私は彼女が恐れるであろう言葉を並べた。


やった事は返ってくるよ、必ず。等々いろいろと怖い事並べたてた。


そしたら、今からその現場に行くから、一緒に行って貰える?

私は、付き合うよと返事して、お線香は用意するから、お供えもの準備してと具体的に伝えた。


猫ちゃんの可哀想な姿を想定し、それらを道路から引き上げて、土に返す為のスコップなども用意して、夜の道路を走った。


会った途端に、友達はこう言った。

息子と主人に、そんなのほっとけ💢行くな💢と強く止められた。息子にいたっては、野生の動物なんてバイ菌だらけだから、そんなのに触れるな💢と怒鳴ったらしい。


素手で触れない、だって血液まみれでしょう。

そんな姿にしたのは、誰???


自分ちの猫は可愛くて、野良猫は汚いバイ菌だなんて、そんな事どの口が言えた?

私は、悲しみとともに怒りで震えが…


そして、その猫ちゃんがいるであろう道路を、必死になって目を凝らして見て、見て、見て、黒い水溜まりの様なものが見つかった。

車を降りて、それを懐中電灯で照らして、それが血液だとはっきりわかった。


猫ちゃん本体は、そこにはなくて、私は必死でくまなく探してみたけど、見つからなかった。

口では、「誰か良い人が見つけて、連れていってくれたのかな?場所を移動させてくれたのかな?」と言ってみたが、内心ではその辺りのゴミ置き場の可燃袋の中身を開けたいと思っていた…

どうかポイっとされてません様に。


ゴミ袋の中を、外からじーっと眺めて、照らしてみた。結構な数を見た。でも、それらしきものは見当たらなかった。


そして、血の塊が道路に大きく2箇所あった所を、友達がペットボトルの水で流し、私は一縷の望みをかけて、瀕死の状態でどこかに横たわっていたらすぐに病院に連れて行こうと決めて、捜索を継続していた。


かなりの時間が経った。

友達は、もう諦めたいと言ってきた。


そして、うっすらと涙を浮かべて「あの量の血は、きっと死んでいると思う」と言ってきた。


私達はすぐ側の木の下に、穴を堀り、チュールの中身を埋めて、水を備えた。そして、線香に火を灯し手を合わせた。

私は「痛かっただろうね、ごめんなさい。そして、次は人間に生まれてくるんだよ」と声に出した。


もし、自分が、もし息子君が車に轢かれて、そのまま逃げられたらどうよ?まだ息があり、助かる命だったとしたら?とも言った。何故、それを言ったかというと「俺の車に轢かれたくて飛び出てきたんだ」と本人が言ってたと聞いたからだ。



友達は帰り際、私に有り難うねと言ってた…

こんな時間に出て来て貰って…


私は、自分もそのお悔やみセレモニーに参加したかったのだ。

車に轢かれて、命を落とすなんて可哀想すぎる。

何もしてあげれない。


別れ際、私はこう言った。

「あなたがうるっと涙を流した事、この場所へ来たこと、それは野良ちゃんにとってきっと喜ばしい事だったと思うよ。だって、私達の家猫じゃなく、野良ちゃんに誰が涙流す?」

彼女は、またうるっときたようだった…


6月は色々あり過ぎて、目が回りそう。


窓から入る夜風が、今日の出来事を沈静させてくれている…


おやすみなさい