いやはや、またしても路地裏話ではない話題で恐縮でありますが、このお正月にふと鉄道模型のゲージが気になって、ネットで調べていたわけであります。ゲージとは線路幅で、今日本で一番普及しているNゲージというのは幅9mmで1/150スケール、一番小さいのがドイツのメルクリン製の6.5mmのZゲージ。他に実物の1/80ないしは1/87の10.5mm、12mm、13mm、14.3mm、16.5mm(HOゲージ)18mm、19mm、22.5mm、24mm、32mm(Oゲージ)45mm(Gゲージ)64mmなどなど、あるのですわい。ああ、調べるだけで疲れた。どうしてこんなにゲージがあるのかといえば、実際の線路の幅が違うことが原因なのだ。日本の新幹線規格と一部大手私鉄・地下鉄は標準軌で1423mm、そのほかのJR、大手私鉄のほとんどが狭軌と呼ばれる1067mmがあるが、この線路幅が違う線路を走る新幹線も山手線も一緒に走れるのが模型の世界なのだ。しかし、こだわりからすれば、正確に縮尺をすると当然線路幅が違うことになる。それが故に、相当いろいろの縮尺、線路幅があるのである。
これが自動車や飛行機なら勝手な縮尺でも走らせるための線路が必要ないのでもめないのである。ま、これがもとで大論争が起きているかと言えばそれはもうないことで、それぞれ成熟した市場があるのである。
 模型の楽しみは、走らせる楽しみといかに本物に近いかの精密さを愛でる楽しみの掛け合わせで、走る方を優先するなら狭い日本の部屋の一畳分でも長編成を走らせられるNゲージ。精密さを愛でるならHOゲージ、Oゲージなどなど楽しみ方はいろいろである。そのどちらも理想をいえば、駅や町並みやもちろん線路配置を自分の理想通りにつくる箱庭的なレイアウトを作り、そこに自分の好きな列車を走らせることである。こういう鉄道レイアウト、博物館なのでよくあるが、アメリカの好き者(失礼)は、家一軒をすべてレイアウトにして個人で楽しんでいる人もいるほど深い世界なのだよ。なんせ、面積が必要なのが鉄道レイアウトという趣味なのだ。
 しかし、世の進歩はすごいもので、面積を必要としないレイアウトができるのだ。え、折り畳み式だろう。それなら昔からあるだろうと仰るあなた。これは、しまう場所もコンパクトもいいとこで、大きさは20畳以上のレイアウトが楽しめるのだよ。さて、種明かし。
 ここでご紹介するのは、ゲージ調査時にたまたま検索にでてきた鉄道模型シュミレーター用コンピュータソフトである。製品名もズバリ「鉄道模型シミュレーター」なのである。堂々としてまったくストレート。商品を明解に説明している見事なネーミングなのである。即購入した。私も潔いのである。今回の商品はダウンロード型で2300円ちょっと。安いのか、高いのかは使い込まないとわからないが、これなら、パソコンさえ置ければ相当大きなレイアウトが場所を気にせずにいくらでもできるのである。
 実際の列車を運転するシミュレーターは、商品化されて有名な物がある。元祖とも言うべき「トレインシミュレーター」や「電車でGO!」があるが、これは鉄道模型のシミュレーターなのだ。よって、画面の上で線路を引き、建物を配置し、電車を運転すると言うレイアウト作りをパソコン上でできるというよ~く考えると複雑な気持ちになる商品なのだ。電車を運転したければ先ほどの本物をシミュレートした物の方が、本物感が強い物だが、このソフトは模型である列車を走らせるという名前の通りの模型そのもののシミュレーター。
 上の写真のようにパーツである線路やビル、家、列車を配置していけばいいという簡単ものである。これがいいのはとりあえずは背景もあり、地面もあるので、この画面からすぐに運転出来ちゃうことなのだ。(次の記事参照)模型って一刻も早く走らせたいでしょ。その気持ちにすぐに応えてくれるところも立派なのであるよ。もちろん、模型の列車は走るのだが、その走らせ方も模型と同様、スライダーを上下させるだけで走る・止まるという簡単なものだ。本物の列車をシミュレートしたものの微妙な運転とは格段の差のがある模型の走りであるところが、立派なのだ。慣性計算など無く、スライダーを落とせば80kmから突然止まるのだ。模型です。とにかく模型なのよ。最近、じつはこのほかに部屋で模型のヘリコプターを飛ばすソフトなど模型を題材にしたものがでてきているのだ。すでにトミーからはプラレール版がでているし、じつはずっとこの世界進んでいたんですね。まいりました。