親友の条件 10 | そばにいるから ~YJ妄想小説~

そばにいるから ~YJ妄想小説~

ゆっくりしていってくださいね


「ちょっと聞きたいんだけど、ここから一番近いコンビニってどこ?」




ジェジュンと同じように同年代だと感じたのだろう。


男性は気さくな感じで話しかけてきた。




「駅前かな……歩くと……七、八分くらい……」




「そっか、ありがと」




男性はそう言うと足を踏み出し、そしてすぐに立ち止まる。




「駅って……どっち?
そもそもそれを知らなかった」




恥ずかしそうに頭をかく姿が子供みたいに可愛くて。




「案内するよ……ちょうど僕も駅前に行くところだったから」




自分からこんなことを言い出すなんて、ジェジュンは驚いていた。


人見知りで友達だって多くない。


自分から話しかけるようなことをするタイプではないのに。


ただこの男性には人を惹き付ける魅力があった。


話してみたいと思わされるような。


並んで歩くと背の高さもさることながら、足の長さや体格の良さがよくわかる。


恐らく何かスポーツをしているように思われた。




「中学生?」




ジェジュンの歩調に合わせるようにしながら、男性はジェジュンに話しかけてきた。




「春から高校……」




「うっそ、じゃあ俺と同じじゃん。
俺そこの東方学園に行くんだけど」




「僕も……」




「すっごい偶然だな。
あっ、俺ユンホ。
ユノって呼んでくれていいから」




「僕は……ジェジュン」




「ジェジュンかあ、よろしくな。
せっかく知り合いになったんだから、一緒に通学しようぜ。
引越してきたばっかりでこの辺のこと良くわからないから、色々教えてよ」




ユノはまるで昔からの友人のように、次々と話題を振ってきた。


本来こういう性格の人間はあまり好きではなかった。


自分のテリトリーを踏み入られることが嫌で、無意識に拒否してしまうのだ。


しかしジェジュンは自然とうなづいてしまっていた。


馴れ馴れしいのに、それがユノの魅力に思えて。




「俺んち父親が単身赴任でさ、ずっと離れて暮らしてたんだけど、俺の進学に合わせて家買って一緒に住むことになって。
それでここに引っ越してきたってわけ。
ところで俺高校で野球やりたいんだけど、東方ってどうなのかな?
強い?」




「そういうことはよく知らない。
僕は家から近いからあそこにしただけだし……。
調べてないの……?」




「俺そういうの苦手でさ。
あんまり深く考えないで決めちゃった」




「今笑うとこじゃないよ?」




「まー何とかなるって。
弱いチームなら俺が強くすればいーんだし。
ジェジュンもやるか?野球」




「遠慮しとく、球技は得意じゃない。
コンビニあそこだから」




ジェジュンは通りの向こうを指差した。




「ジェジュンはどこ行くんだよ」




「コンビニの隣の本屋」




「帰り道……自信ない」




「一本道だけど?
分かった、コンビニの前で待ってて」




大人顔負けの大きな体をしているくせに、しゅんとした表情がどことなく頼りなくて、放っておけない気分にさせられる。


ジェジュンは心のどこかで、ユノのとの出会いに特別なものを感じた。