Er ist wieder da 2015 ドイツ
監督:デビッド・デント監督 原作:ティムール・ヴェルメシュ 主演:オリバー・マスッチ
史上最悪の独裁者、アドルフ・ヒトラー。目覚めると、そこは2014年、ベルリンだった! 軍服、ちょび髭、まんまのヒトラーの姿にまんまのヒトラー発言に、誰もが「ものまね芸人」と思い込み、あっという間に大スターに!
****** 「笑うな危険」の宣伝文句通り、最初はヒトラーを笑い、気付いたらヒトラーと一緒に笑っている自分に、ハッっとなる。まさに思うツボ。
携帯、パソコン、インターネット・・・時代の進歩に戸惑いつつも、筋金入りのピンポイント愛国心で瞬く間に順応、理想に向かって前へ、前へと邁進するヒトラー。 彼が何者であるか重々承知なのに、ついついその行動力、決してくじけない精神、理想に向けひた走る熱い背中に、思わず、「これがカリスマ・・・・」と、魅入ってしまう いかんいかんっ!怖い怖いっ!
おっかしくて、ばかばかしくて、笑えて、ゾッとして、魅了させられて、考えさせられて、やっぱり笑って。その間、自分のモラルがあっちに飛んだりこっちに跳ねたり大忙し こんな映画、ない。衝撃の面白さ!
外国ではヒトラーネタで笑い(特にフランス映画のデフォルメは笑える)、みたいなのもあるけど、ドイツ映画ではなかなか・・・。そこに突如現れたのがこの映画 WW2から約70年。「ひとときは国民の支持を受けた指導者」として存在したヒトラー それだけの「時」が流れたんだろうし、改めて若い世代が歴史を学ぶいいきっかけにもなるかも
ヒトラー役の俳優さんが、いい! 思わず吹き出しちゃうヒトラーネタも満載!!!
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En duva satt pa en gren och funderade pa tillvaron
(実存を省みる枝の上の鳩)
2014 Sweden、Norway、Germany、France、Denmark
監督・脚本: ロイ・アンダーソン
出演 :ホルガー・アンダーソン、ニルス・ウェストブラム
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‘面白グッズ’を売り歩く冴えないセールスマン・コンビ、ヨナタンとサム。
息があっている、とは言い難いながら、二人は今日も様々な人々のもとを尋ね売り歩く
ワインをあけようとして心臓発作を起こす夫、それに気づかない妻
船酔いするので理容師に転職した船長
恋するフラメンコ教師
様々な人生が今日もどこかで流れている
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絵画のような美しい映像で綴った、様々な人生の物語
苦い薬を飲んだような顔のヨナタン、気力の無いフランケンシュタインのようなサム。冴えないを絵に描いたような二人が、見れば見るほど愛おしくなってくるから不思議。
様々な人が様々な場所でそれぞれの時を生きている刹那を、まるで遠い記憶をよみがえらせたような淡い色調で描き出す。
登場人物が変わっても、通りのレストランの窓際ではあのフラメンコ教師がいたり、と、四角く開いた扉から、様々な世界へと時は流れる
誰もが泣いて笑って、過ちを繰り返しながらも切実に自分の人生を生き、壁の向こうでも同じように生きている。どのエピソードも哀し気で可笑しいくそして愛おしい。
あちこちで発せられる「元気そうで何より」は、本心であるのと同時に、他に言うべき言葉がないからでもあり、何より、いつ終わるかはわからないけどとりあえず今のところの人生は続くからね、と。
見終えた後で知ったけど、撮影はすべてスタジオ内。つまり、野外シーンの風景は絵やセット、というからすごい。
なぜ?っと思っちゃうけど、数々の寒々しくも繊細で儚く美しい絵画のような風景はそういうことだったんだ、と。様々な人生、そして景色、すべてが揃ってこの物語は見事に紡ぎだされている。監督さんと、遠い北欧の映画がここ日本で劇場で見られる素晴らしさに改めて感動。
どのシーンを切り取っても絵になる。
後からどのシーンを見ても、「あの人はどうしているだろう」と懐かしくなる。
美しく素晴らしい映画であると同時に、大好きな映画。
Shaun of the Dead
2004 UK
監督: エドガー・ライト
脚本: エドガー・ライト、サイモン・ペッグ
出演: サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ケイト・アシュフィールド
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家では親友で同居人のエドとゲーム、恋人リズとのデートもいつものパブ、しかもいつでもエドが一緒。
そんなショーンは、リズに愛想を尽かされそうになる
これではいけない、と、心を入れかえようとした矢先、街にゾンビが溢れ・・・
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「ミッション・インポッシブル」、「スタートレック」
何とな~く無縁だった超大作をここのとこ立て続けに見ているのは・・・
そう、サイモン・ペッグが出てるから!
「チャーリーと6人の悪党」「しあわせはどこにある」と、主演作もハイペースで劇場公開されて、来月には「ミラクル・ニール!」もやってくる!
まさに幸せはここにある!
ってことで、大~好きなサイモン・ペッグ作品
まずは「ショーン・オブ・ザ・デット」
これを見なくちゃ始まらない
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Rom Zom Com (ロマンス、ゾンビ、コメディー)映画
ゾンビ映画の金字塔、「Daun of the Dead」のパロディー
といってもゾンビ映画は見てないので、本家本元は知らないけど、十二分に楽しめる
頼りないけどいい奴ショーンと、ダメダメだけど愛すべきエド
ゾンビに襲われた世界を、二人が救う!?
これぞ made in UKの sense of humour
英国が生んだ最高傑作!
庭のゾンビにレコード盤で・・・
シャワールームでピートが・・・
チャンス到来!?フィリップを・・・
ゾンビに紛れて(このシーンのサイモン・ペグがたまらない!)・・・・
エドが・・・・
あのシーンもあのシーンもあのシーンも・・・・
思い出すたび笑っちゃう
ショーンの義理の父フィリップを演じるのは、セクシー度NO.1のビル・ナイ
初登場シーンのターンや、車内でのゾンビ化にもがく手がビッシビシに決まってて痺れる~
これを見ておけば、街がゾンビに溢れても大丈夫!
世界を救って、愛を取り戻せ!
トム・アット・ザ・ファーム
2013年 カナダ・フランス
監督・脚本・主演: グザヴィエ・ドラン
原作: ミシェル・マルク・ブシャール(戯曲)
出演: ピエール=イヴ・カルディナル、リズ・ロワ、エヴリーヌ・ブロシュ
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亡き恋人ギョームの葬儀のため、トムは彼の故郷へ
実家の農場には母アガタと、たった一人そこで働く兄フランシスがいた
葬儀後、帰ろうとするトムを力づくで農場にとどまらせようとするフランシス
恐怖すら抱いたトムだったが、フランシスにギョームの面影を感じて、徐々に惹かれはじめるが・・・
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若き天才、グザビエ・ドランの第4作目は、「愛の」サイコ・サスペンス
えっ?サスペンス!?
っと意外に思ったけど、見て納得
そう、これは「愛の」サスペンス
主人公トムを演じる相変わらず深爪なドラン君
髪の色は、舞台にもなっているトウモロコシ畑色
この辺がたまらな~い!
恋人を亡くし、絶望している青年
誰もが顔見知りの田舎で、閉鎖的に生きる母と息子
人は長く深く絶望すると、心も口も閉ざしてしまう
X・ドランの映画には、主人公たちが心の内を語るというシーンがとても少ない
けど、もどかしさ、やるせなさ、切なさ、が、音楽に導かれて
「この感じ・・・」っと、共鳴しないではいられない
トムとフランシス、二人がタンゴを踊るシーンが素晴らしい
フランシスの出口のない孤独、誰に対してなのかもうわからない憎しみ、
トムの、ギョームの面影への渇望、心地よさすら感じる恐怖
まさにサスペンス、半端ない緊張感を漂わせつつも、溢れるようなエロス
堕ちているのか、満たされているのか
う~ん、やっぱり好きだな~
100点!
Les amours imaginaires
2010 Canada
監督、脚本、出演: グザヴィエ・ドラン
出演: モニア・ショクリ、ニール・シュナイダー
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仲良しのフランシスとマリー
二人はパーティーで出会ったニコラに同時に一目ぼれ
友達と恋、絡まるようで絡まらない恋の糸
この恋の行方は・・・
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愛にかわる寸前の美しい瞬間、「恋」するラブ・ストーリー
100点満点の初監督作「マイ・マザー」から1年
期待度は上がる・・・
上がった期待度を軽~くひとっとび
もう泣きたくなるくらいこの映画好き!
美しいメロディーに載せて、両想いの予感のする片思いに胸ときめかせるフランシスとマリー
デートのたびに胸を高鳴らせ今日も行く
そして期待はハズレ、かといって敗れるでもなく、再び次のデートへ胸を高鳴らせる・・・
フランシス演じるグザヴィエ・ドランは言うまでもなく、
マリー演じるモニア・ショクリがいい!
恋する女のすべてを、全編、美しく、たくましく、微笑ましく、切なく、潔く演じている
罪な奴ニコラを演じるのは、前作でもキラッキラに輝いていたニール・シュナイダー。ま、若いし、あのルックスなら仕方ないか・・・
そしてこの映画の第二の主役、ともいえるのがBGM「Bang Bang」by Dallida
いざ、出陣(デート)のときにも、この甘く切ないメロディーが流れる
鏡の前で濡れた髪に櫛を入れ、メイクをするマリー
一番自分を美しくする服に身を包み、恋するニコラのもとへ
恋する人の心が欲しくて、頭のてっぺんからつま先まで、全身に気合を入れる瞬間。人生で一番美しい瞬間
メロディーに酔いながら、恋に落ちる音を聞き、恋に心が軋む音を聞き、そして恋に輝く姿の青いまぶしさが目を刺す
ラストも秀逸!
目を閉じると、「Bang Bang」が繰り返し繰り返し頭の中に心地よく流れる
何度も何度も見たくなる
Very Bestなラヴ・ストーリー