「イスラーム」と言う言葉は「唯一なる神への帰依」と言う意味を表していると言われています。「イスラーム」と同じ語根から成る、近い言葉が2つあります。それは「サラーム」と「イスティスラーム」です。「サラーム」は平和・平安と言う意味があります。挨拶に使う言葉でもあり、「挨拶」と言う意味自体もあります。また、「アッ サラーム」(平安の御方)は神さまの一つの名でもあります。「イスティスラーム」は服従と言う意味があります。

ここで表れるのが、本当の平安と平和は神さまへの完全な服従によるものであると言うのは、イスラームの本質的な考えである事です。それが社会のレベルであっても、個人のレベル(平安な心、平和な人生)であってもそうであります。

神さまに従うと言うのは、かれが遣わした御使いに従うことであります。そう言った意味で聖典クルアーンには書かれています。【48-10.本当にあなたに忠誠を誓う者は、アッラーに忠誠を誓う者である。】または、【4-80.使徒に従う者は、まさにアッラーに従う者である。】神さまの御使いは様々な時代、様々な地域に遣わされました。この人類には124000人の預言者が遣わされたと言われています。各預言者は、決まった民族そして決まった期間の為に遣わされました。預言者の封と呼ばれる預言者ムハンマド様 ﷺ は、人類の最終の預言者として、全ての人類の為に、また世界が滅びるまで教えが続く預言者として遣わされました。

だから「イスラーム」と言うものは、13世紀前にアラビア半島で始まった教えではなく、むしろ人類の始まりからある、全ての預言者の普遍的な教えと道であります。そう言った意味で、聖典クルアーンには次のようにも書かれています。【3-67.イブラーヒーム(アブラハム)はユダヤ教徒でもキリスト教徒でもなかった。しかしかれは純正なムスリムであった。】