こんにちは。
ハイ・パイン・サンキュー!です。
いつもとなりのかがわさんをお読みくださり、ありがとうございます。


本来はこの記事は「中扁」と一体になっていて、前・後篇で終える予定でした。
すると、なぜか文字数制限のエラーがでたので、やむなく「直島を歩いた」は三つの記事になってしまいました。
今までは気にしていなかったのですが、それなりの長さになってしまうと、そういうことがあることもわかったので、今後は気を付けて記事にしていきます。
ということで、前回の続きですが、ベネッセハウスミュージアムに行って、海外の方と言葉を交わして別れたところまででした。

ここからの地図はこんな感じです。

 

ベネッセハウスリウファン美術館から地中美術館まで

 

リウファン美術館と地中美術館

ベネッセハウスミュージアムを後にして、少し坂を下っていくと、「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」の看板がひっそりとありました。

蔡國強さんの作品なのですが、「さいこっきょう」さんとお読みするのでしょうか。
英語の表記はCai Guo-Qiang。
この時にはお名前の読み方も分かりませんでした。
(帰ってみるとツァイ・グオチャンさんとお読みするようです。)
折角の作品なので、作者の名前は初めて来た方にも分かりやすくして紹介してほしいなという気もします。

 

 

Cai Guo-Qiang文化大混浴直島のためのプロジェクト
 

この作品の名前は、ガイドなどで時折目にするのですが、草のなかに、ひっそりある感じです。
 

Cai Guo-Qiang文化大混浴直島のためのプロジェクト
 

案内版の矢印の先はこのような方向を向いているのですが、誰もおらず、果たして先に進んでもよいのか迷うところです。
ウウウ、少しどうしようか迷いましたが、進んでいきます。

 

Cai Guo-Qiang文化大混浴直島のためのプロジェクト
 

先に進むと、すぐ右側に何か見えてきました。
道がない、ということではないのですが、あまりすぐに作品があるとはわからないような仕組みになっているのでしょうか。
ちょっとした探検気分を味わってください、という感じ。
 

 

Cai Guo-Qiang文化大混浴直島のためのプロジェクト
 

真ん中の四角いところがお風呂になっていて、宿泊した方限定で入れる、というようなことだったと思いますが、今でも入る方はいるのでしょうか。
 


 

でも、何となく緑に囲まれて、海が見えるので、雰囲気は良い感じです。
後で知ったのですが、風水に基づいてということらしいので、確かに、目に見えるものと、そうでないものが調和した感じがややします。

そして行ってみると、確かに入浴する立場になってみると、これは外から丸見えになってしまうので、それはそれで困るところもあるのかもしれないと思いました。
こうした作品は、やはりそこに行ってみないと、その感覚はわからないものなのですね。

続けて歩くと、李禹煥美術館に到着。
 

リウファン美術館


さらりと「李禹煥美術館」とは書いたものの、李禹煥という方の美術館だと思うのですが、またまたお名前の読み方がわかりません…。

知っていると思うような誰かに聞けば、声で教えてくれるのだと思いますが、付近にはあいにく誰もいません…。
入口にある英語の表記は「LEE UFAN MUSEUM」となっているので、そのまま僕は「リウファンミュージアム」と読むことにしました。
リウファンさんの美術館。

インフォメーションの看板を見ていると、自転車で海外からのお客さんがやってきました。
またも英語、くるかな?と構えていると…、

「ビジュツカンハドコデスカ?」

あまりにも「海外の方が話す日本語」というイメージがぴったりの日本語でしたが、しっかりした発音です。

「ココデス、コノシタ」

なぜか僕もカタカナで表記するような日本語になります。

「チケットハドコデカイマスカ?」

「ムコウデス、タブン」

僕も本当は行っていないのですが、感じとしては間違いないと思うので、そう答えました。
思い返すと、僕の英語に比べて本当に上手な日本語でした。

 

リウファン美術館への階段


階段を下りていってみます。
 

リウファン美術館_1
 

何となく広くて、良い感じなのですが、徐々に雲が広がってきました。
良い天気だと、気持が良いのだろうなと思います。

リウファン美術館_3
 

やはり、先の方には海が見えています。
美術館のすぐ先に海があるというのは、考えてみると、貴重なことのように思えてきました。

 

リウファン美術館_2
 

この美術館は正直に言うと入ってみて見たかったのですが、フェリーで帰る時間が近づいてきていたので、また今度。
入口と正面の庭だけでしたが、素敵な雰囲気の美術館でした。
これは、これで次の楽しみにとっておこうと思います。

入口の奥には、「スラグブッダ88」という作品もありました。
 

スラグブッダ88の説明
 

これも見聞きしたことがありましたが、実際に見るのははじめてです。
直島では豊島の産廃処理を進めていますが、そこで発生する「スラグ」を使って、直島の仏像を88作成した、ということのようです。
 

スラグブッダ88
 

池の向こう側に見えるのがそうなのでしょうか。

さらに進んでいくと、ベネッセハウスに入る時にもあったゲートがありました。

 

ベネッセハウスのゲート
 

歩いていると、閉まっているわけでも、何か尋ねられる訳でもないのですが、自動車やバイクの入場を制限しているようです。

さらに歩いて行くと、結構唐突に次の美術館に到着します。

 

地中美術館チケットセンター
 

こちらが地中美術館チケットセンターです。

つつじ荘からこの辺りまで歩いて、一つ困ったのが飲料の自販機がないことです。
それまでは、ちらほら見かけたのですが、ベネッセハウスに入る辺りから、この辺りまでは、一つも見かけませんでした。
(中にホテルがあるので、自販機がないのは当然と言えば当然というべきかもしれませんが…)

ちょっと手元の飲み物がなくなったので、こちらのショップで購入すると…、ミネラルウォーターが1本160円(税込)…。
ウムム、直島の他のところでは、こんなことはなかったのですが、美術館価格なのか、観光地価格か…。
(後でもう少し離れたところでは、普段の値段の自販機がありました)

チケットセンターから地中美術館への入り口までは、とても綺麗な花園になっていて、ちょうど植え替えが行われていました。
水代などは、ここに含まれているコストと思うことにします。
 

地中美術館前の睡蓮

 

こちらの睡蓮も素敵ですが、やはり、先ほどの池の方が、個人的には何となく良かったような気もします。
ちょっと小さいからでしょうか。
 

地中美術館

 

歩いていて自分でもわかるのですが、このあたりで徐々に飽きてきたような気持ちがありました。
ま、僕が勝手に次々と行っているだけで、それぞれの美術館は良いところだと思うのですが、次々に、というのは、意外とそんなものなのかもしれません。
なかなかそうもいかないので、欲張ってしまいますが、1度の訪問ではいくつかに、とした方が良かったかな、とこのあたりで少し思いました。
 

地中美術館外から

 

車で来ると、なかなかこういう確認ができないので、これは徒歩のよいところなのですが、さすがに地中美術館、地中にあるので外からはただの山のように見えます。
 

地中美術館から赤いかぼちゃ周辺へ

地中美術館を後にして、最初に降り立った宮浦港へ戻ります。
地中美術館から宮浦港までは徒歩で約20分。
 

地中美術館から宮浦港まで徒歩約20分

 

僕は地中美術館から宮浦港へ向かったので、このあたりは最後下り気味で楽でした。
ということは、逆に宮浦港から地中美術館は登るのだろうなと思います。

宮浦港に近づいてくると、最初の赤いかぼちゃが見えてきます。
何となくほっとした感じ。
 

宮浦港へ戻ってきた

 


 

比較的新しい作品なのでしょうか、中に人が入れるオブジェ、「直島パヴィリオン」というのでしょうか。
代わる代わる皆さん中に入って楽しんでいました。
 


 

正面がどこかわからないのですが、これも「BUNNRAKU PUPPET」という作品のようです。

 

名前がいつも覚えられないのですが、後でジョゼ・デ・ギマランイスさんの作品だと知りましたが、高松や小豆島の案内版のかたでしょうか。
それぞれ違うものなのですが、どれも港にあり、何となく雰囲気が似ているので、作品をみると港にいることを実感できます。
 
宮浦港の赤かぼちゃ

 

結構いつでも人がいるので、なかなかカボチャだけというわけにはいかないのですが、裏にくると、他人が隠れます。
実はこの裏では学生のグループ10人ほどが記念撮影中でした。
 

もう少し時間があるので、最後に「I♡湯」(アイラブユ?)へ。

Iらぶ湯

 

実際に銭湯になっていて、入浴もできるのですが、この日は14時からということで断念。
 
Iらぶ湯_1

 
こう見る限り、そんなにこの時間にお風呂に入りに来る方が多いようには思えませんでした。
 
Iらぶ湯_2
 
14時台の高松行きのフェリーに乗り込み、高松へ帰ります。
行きは「なおしま」でしたが、帰りは「あさひ」でした。

 

直島のフェリー「あさひ」

 

バスで海外の団体旅行のお客さんがいるのか、大勢の方が乗っていました。
午前のフェリーは皆さん結構動き回っていましたが、午後の便は静かにまったりお休みモードという雰囲気です。
それも、それで良い感じなのですが、やはりうどんと売店はないようです…。

さすがに少し疲れていましたが、展望デッキへ上がります。
 

直島フェリーあさひ展望デッキ
 

「なおしま」程ではないのですが、こちらも綺麗なフェリーです。
行き(高松→直島)より帰り(直島→高松)のフェリーの時間が長いのは通る航路や潮の流れでしょうか。
 
さて、三つの記事にしてきた「直島を歩いた」も高松港に帰る頃、そろそろ終わりです。
 
自宅を出てから、帰るまで5時間30分ほどの小さな旅でした。
フェリーの時間が1時間50分ほどあったので、実際に直島にいたのは4時間足らずということだったのですが、もっと長い時間を過ごしたような気がします。
 
もちろん、これから直島へ向かおうという方は、もっとゆっくり泊まったり、フェリーの時間をずらしたりして過ごしてほしいと思うのですが、僕は今回のスケジュールで十分に満足でした。
今回歩いたことで、それぞれがどのくらいの距離があるのかということや、何がどこにあるのかということが具体的にわかったので、次に行くときには、リアリティのある計画を立てられそうです。
 
フェリーが直島からさらに岡山の宇野港に向かう(なんと時間20分!)ので、高松から直島について一泊、その後宇野へ、というルートは何となく良い感じのするルートだなと思います。
 
※追記
瀬戸芸2016の際には宇野港から行ってみました。その様子もよろしければご覧ください。


 
※追記終わり
 
季節の良い時には自転車で、なんていうのも良いかもしれないですね。
 
帰りのフェリーの中で、そんなことを考えていたら、もう次に行くときには、なんて考え始めていました。
そうそう、そうやって一度行ったところでも、またいつか来てみたい、その変化や変わらない様子を見てみたい、という可能性みたいなものが直島にはたくさんあるのかもしれません。
 
フェリー、島、アート、建築、観光、宿泊、神社や歴史。
それぞれ駆け足ではありましたが、直島のその一端に触れたような気もします。
実際に見てきたイメージを思い返すと、テレビやガイドブックで見るのとは違って奥行きを感じるようになりました。
 
この後、また他の場所で、あるいはまた直島で、今回見聞きしたことが、また何か別のことに繋がっていくとよいなと思います。
 
最後に直島全体の印象ですが、誰かがそんなことを言っていたのかもしれませんが、何となくアートや海外の方が大勢いるところなどを見ていると、島全体が大きな交差点のような、そんな感じを受けました。
 
知らない方が大勢訪れるのは、古くから住む方にとっては、やはり不便なところもあるのだろうなと思います。
しかし、何となくそれを受け入れつつ、様々なアート作品が島全体のイメージを上げ、さらにそれがやがて誇りとなるような、そんな状態の直島をリアルタイムに見られたような気がしました。
 
隣の町には今日も多くの旅人が訪れているに違いありません。
 
どうぞ、道に迷わないようお気をつけて。
かがわの旅が、よい旅でありますように。
 
それでは、今日はこの辺で。
 
いつもお読みいただき、ありがとうございます。



*追記
駆け足の動画も作成しました。