S課長はPCをほぼ扱う事が出来ませんでした。

(K次長も然り…)

なので、文書を作成する時には

手書きの原稿を渡されていました。

 

この原稿というのが…

こういう仕事をされた方ならわかると思うのですが

「ここの表現はこう書いた方が良いのではないか?」

「これはこう言いたいのだろうから…」

と、打つ側も考えて、色々変えたりするのが常なのですが

(柏木さんだけ?)

 

 

S課長は絶対にそれを許さない人でした。

 

 

勝手に柏木さんが変えてしまった文字を一言一句たりとも許さず

全て赤で訂正して、作り直しを余儀なくされました。(^_^;)

(勝手に変えた柏木さんが悪いんですけどね~☆)

自分の作った文書によほどの自信があったのだと思います。

何でもカッチリと決めて、自己完結する上司でした。S課長は。

 

 

 

 

それとは反対に…

K次長は、柏木さんに文書作成を頼む時

大抵、こう言われました。

 

 

K次長「悪い所があったら、全部変えて♪」

 

 

 

 

 

 

 

変えるにも程がありますから~

 

 

 

そこまで全部が全部変えたりしませんから。さすがに。(笑)

 

 

 

 

 

そして、Hさん。

彼はPCに長けた人でしたので

文書作成を柏木さんに頼む事は無く

全部自分で作成されていました。

 

 

 

うん。

とっても楽でした♪

 

 

今、事務員さんとして働いてる方は

この“全部自分で作成する”スタイルが浸透していて

「何当たり前の事書いてるの?ってか、昔は男の人(おじさん)って、PC何もしなかったの?ウザっ」

とか思われた方もいるかもしれません。

 

確かに今働いてる男の人は若くてもおじさんでも

ある程度PCは使えてて

女の人に簡単な文書の作成を頼んだりしたら

「え?これを私が打つの?」等と軽蔑の目で見られてる方も

いらっしゃるかもしれません。

 

でもね、“古き良き時代”とはよく言ったもので…

上司の文書作成って、実は女性事務員のスキルアップに

役立ってたのですよね。

 

何故かというと、S課長やK次長が考えて下書きした原稿には

作成した人の思いや考え方

そして今、会社で何が求められていて

どういう方向を向いているのか

全部書かれているのです。

 

だから、当時の上司の気持ちや会社の方向性等

柏木さんも大体把握していました。

けれど、Hさんは柏木さんを介する事はありませんでしたので

Hさんが何を考えていて、どんな思考の持ち主だったのか

柏木さんは未だに知りません。

 

もちろん、知らなくても問題無いのですが

なんかちょっと…ねぇ…

柏木さんは今の人のようなドライな考え方に

まだなりきれてないだけなのですが…

 

 

 

 

ちなみにO課長も全部自分で作ってしまうので

O課長の思考も柏木さん、ほとんど知りません。

 

それでね、O課長は基本、面倒くさがりなので

必要な表とかは柏木さんに頼んだりするのですが

下書きを作った事が無い+面倒なので作りたくない

というのが常で

 

 

O課長「アンタ、適当に作っといて」

 

 

と言われます。(-_-;)

で、本当に手さぐりで想像だけで作ったら

 

 

O課長「こんなの俺が求めてる物じゃない。やり直し」

 

 

と言われます。(-_-メ)

 

 

原稿欲しい…

っていうか、原稿無しで作るのは不可能なのですが…

 

 

一度O課長の書いた物を見たいと思うのですけどね…

手間でも打ったっていい。

けれど、そんなの部下が見る機会無いし…

自分で打っちゃうから柏木さんの出番ないし…

 

面倒でも、実は古い時代の方が良かったんだな…

なんて思う古い柏木さんなのでした。

(ええ。そうですよ。古い人間ですよ…)

 

 

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