劇照一家(偽)北京珍道中その1
はい、今日から始まるこのシリーズ。登場人物はパパ(敦蛾衣)ママ(maoru)娘(AYAKO)の3人。この即席家族が繰り広げる北京珍道中の物語。勿論、この偽家族は傍から見ればの話で実態は京劇迷で劇照命の繋がりと言うことをお二人の名誉のために敢えて説明しておく。誤解無きように。
さて、先発隊の二人に遅れること2日目、私の泊ったホテル宝辰飯店にお二人がお迎えに来てくれる手筈。
まずはフロントで両替じゃ。ところが兄ちゃんそんなに多くは駄目だとぬかす。前回の新北緯飯店じゃそんなことは言わなかったぞ!仕方なく1万円だけ両替。これじゃあ今日の劇照代にもならん。まあ、前回の余りがあったんで我慢するか。
今日の劇照は秘密の所で某撮影城のように商業化されるのが嫌なので公開はしません。(笑)でも腕は今までで最高と思ってます。そこに我が一家が一人3役で乗り込むのだから時間が掛かることは必須だ。
なので集合は朝の8時半、ロビーでタバコを吹かしてると娘が走ってくる(笑)久しぶりじゃん我が子よ!
タクシーにはママも乗ってる。(当たり前)それ行け!とばかりに乗り込み一路お店へ。近くでタクシーを降り懐かしい町並みがお出迎え。これで2度目だもんね。で、ビルの2階へと向かうがどうも様子が変だ。1階が食堂になってる!一度入るも階段の上は更に食堂の入り口が、、、ありゃりゃ??ここ北京じゃ2ヶ月もあれば町並みがガラリと変ることは当たり前。一度外へ出て確認するも間違え無い、このビルだ。で、食堂を横切り再度2階へ上がる。通路の劇照パネルが我々の記憶力を証明してくれた。無事、到着。
挨拶もそこそこにまずは劇照する役柄をチョイス。これで今日の衣装が決まるので念入りに3人が選ぶ。
が、私は制約(身長)があるんで一番早く決定。で、先陣を切るごとくメイク開始!この日の為にしまむらで買った黒のTシャツ姿になる。持参したズボンを履こうとしたが写らないから要らないとのこと。ガッカリ。(苦笑)
まあ、確かに写真には写らないけどさ。拘りなんすよ。気合の問題でね。
メイクが始まり懐かしい顔が出来上がる。何処かで見た顔。個性派で性別不明の美輪某に似てる。思わず「もののけ姫」のモロの声を真似る「お前にサンが救えるか?」娘に大うけ!!悪乗りか?マニアックかも?
で、今回も手の型が決まらない(涙)それにデカイ!なので水袖で隠す画像が多くなる。規格外に生んだ親が憎い(笑)
そうこうしてる内に私は3役の劇照が終了。メイクを落として午後に備えて隣接する食堂で腹ごしらえを済ます。ぬるいコーラ(苦笑)で喉の渇きを潤した我々は両替するために一端外へ。ママと娘が泊ったホテルでは両替出来なかったそうだ。大通りに出て迷わず左折。しかし行けども行けども銀行の看板が見あたら無い。諦めて戻り最初の場所で右を見るとなんと銀行の文字。人生こんなもんです(苦笑)
まずはママが両替、時間が無いのでパパと娘を置いて劇照店に走る。娘がプリプリして戻って来た。「何度も用紙に記入させられた!」それが中国なのだ。我々は異邦人なのだよ。などと悟ったような台詞は思っても言わない。(笑)
戻るとママは劇照の真っ最中。で、パパも御返しとばかりにメイク中の姿を激写!この日の為に買ったデジカメを使う。うーん、モニターを見ながら写せるのって良いねえ。前のデジカメは直ぐにバッテリー切れになるんで使えなかった。当時は高かった12万円もしたのに今じゃ3万円ちょいで500万画素だもんね。技術は日進月歩でんな。流石ジャパニーズテクノロジーじゃ。
ママの劇照も無事終わり娘の番だ。しかしここで問題発生。時刻は午後4時。7時から長安大劇院で観劇する予定なのだ。だがここで時間がどうのこうの言うと良い写真は撮れないのを身に沁みて判ってる我々は敢えて口を閉じる。観劇と劇照を秤に掛けると劇照が重たい性格なのだ。(笑)
で、娘は虞姫をやったので舞台を再現するべく剣舞のクライマックス「海老反り」をリクエストしたりとお店側もノリノリで撮影。パパにゃ死んでも真似が出来ないと己の不甲斐なさを実感する日でもあった。全員の撮影が終了しお店を後にしたのが午後7時。演目は「覇王別姫」「秋江」「盗庫銀」の3本立て。「もしかしたら演目の順番が変って覇王別姫が最後かも?」と淡い期待をするも会場に入ると「秋江」の終わり頃。
まあ、安いチケットだったし「覇王別姫」は見てるからそれ程ガッカリはしなかった。それより終了後ロビーで京劇グッズ販売コーナーがありそこでDVDを2枚購入したんだけど売り子の姉さんの対応に改めて中国を思い知る結果となった。良くも悪くも中国ですな。
ってな訳で初日はここまで。お疲れさまでした。