諦念プシガンガ / 戸川純 | No Surprises

諦念プシガンガ / 戸川純

 

詞:戸川純
曲:Acosta Manuel Villafane
編曲:福岡豊
 

空の彼方に浮かぶは雲
嗚呼我が恋愛の名において
その暴虐の仕打ちさえ
もはやただ甘んじて許す
牛のように豚のように殺してもいい
いいのよ
我一介の肉塊なり
ライラライラライ ライラライラライ
我一介の肉塊なり

空に消えゆくお昼のドン
嗚呼我が恋愛は終止せり
あの泥流の恩讐が
もはやただあとかたもなしや
愕然とする間もなく腐敗し始める
我一介の肉塊なり
ライラライラライ ライラライラライ
我一介の肉塊なり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

  月光の白き林で

 木の根ほればせみの蛹のいくつも出て来し

 ああ

 

 それはあなたを思い過ぎて

 変わり果てた私の姿

 月光も凍てつく森で

 樹液すするあたしは虫の女

 

 いつの間にかあなたが

 私に気付く頃

 飴色の腹持つ

 虫と化した娘は

 不思議な草に寄生され

 飴色の背中に悲しみのくきが伸びる