陸軍省琉球列島米国民政府民政官室
1968年9月3日
親愛なる松岡主席殿
最近、琉球政府警察の巡視艇「チトセ」が尖閣列島を巡視したため、同列島内の南
小島に不法入域した台湾の解体作業員は、同島から出て行った。聞くところによる
と、彼等は道具をたたんで琉球の領域をはなれたとのことである。 今後この地域に
おける不法入域をなくするために不定期に現場点検を行う制度を確立すべきであると
信ずる。そのために、本官は、軍の航空機が時々尖閣列島上空を飛ぶように手配中
であります。貴政府警察当局が時々同列島を巡視するように手配すれば、なお有効
だと信ずる。混乱を防ぐため、お互いの巡視活動について絶えず連絡をとるべきこと
は勿論である。
なお、正確な航行ができないため、または同列島の領土上の地位を知らないため
に偶然同列島に立ち入る漁夫もあると思われる。つまり、尖閣列島に立ち入る場合に
入域許可が必要であることをほんとに知らないで、事実領域侵犯をすることがあると
いうことである。このような誤解を少なくするために、尖閣列島の各島、すなわち琉球
列島の領土に上陸する者に対し、事前に琉球出入管理当局から入域許可を得るこ
と、事前に手続をとらない場合には、琉球の法令に基づき起訴され、罰せられることを
警告する恒久的な掲示を上陸しそうな地域の各見やすい場所に立てるよう提案した
い。(勿論、琉球の領土に緊急入域を要する不可抗力 な事情は考慮される。)この掲
示は、英語、日本語および中国語の3ヵ国語で書いた方が有効だと思う。
琉球の領土に対する今後の不法侵犯を最小限に喰い止めるためのこれらの提案に
対する貴殿の意見をきかせていただければ幸甚と存じます。 敬具
民政官 スタンレー・S・カーペンター
琉球政府行政主席 松岡政保殿
②
出総第1994号
1968年10月21日
琉球政府行政主席
松岡 政保
琉球列島米国民政府
民政官 スタンレー・S・カーペンター殿
尖閣列島に関する米国民政府民政官書簡について(回答)
拝啓
1968年9月3日づけ貴書簡を拝読する光栄に浴します。貴書簡にもられた諸提案は諸般の情勢から考慮したとき、もっとも有意義であり、かつ適切なご提案であり本職として原則的に同意することを表明します。
貴提案を具体的に実効あらしめるために、本職は可能な限り適当な対策を講じ貴官の意に添うよう努める所存であります。
一筆付記させていただければ、貴書簡に示された軍の航空機による随時警戒飛行計画が当政府警察局による警備艇の配置と合せて実施されれば幸いに存じます。
貴提案のその他の自工および当政府計画の実施については巡視艇の配置、警告板の設置保全など多額の経費を必要としますので貴官の絶大なるご配慮を御願いします。
敬具
③
1969年3月28日
尖閣列島における警告板の設置について
琉球列島米国民政府
公安局長 ハリマン・N・シーモンズ殿琉球政府出入管理庁長
標題については1968年9月3日づけ民政官書簡に対して、当府から1968年10月17日づけ出総第1994号(別添写)をもって、これの予算援助方を要したとおりであります。就きましては、当該工事の予算並びに施工についてご参考に資していただきたく、別添のとおり工事概算見積書を送付いたしますので、これの実現方に何分のご配慮をおねがいいたします。
添付書類
工事仕様書1部
警告板設計図1部
尖閣列島見取図1部
民政官あての文書の写1部
敗戦後の困難な時代、沖縄県民と米軍民生局は日本の国益を守ってくれた。
施政権が日本へ返還された以降、何度か中国人たちが無断で上陸した。
このことは、官僚機構に任せたら統治能力が無い証だ。