東電、支援機構に1兆円の公的資金注入を申請
2012年3月30日 読売新聞
東京電力は29日、政府の原子力損害賠償支援機構に対し、公的資金による1兆円の出資と、福島第一原子力発電所事故の賠償金の支払いのため8459億円の追加の資金支援を申請した。
事故後に財務状況が急速に悪化している東電が、債務超過への転落を避ける狙いがある。この結果、政府は東電を実質国有化することになる。申請が通れば公的支援の総額は3兆5462億円に達する。
東電と支援機構は、東電の将来像を示す総合特別事業計画を4月中旬にもまとめる見通しだ。しかし2011年度中の3月末までに公的資金の申請をしておかないと、企業会計上、債務超過とされる恐れがある。このため東電は、計画とは切り離して公的資金を先行申請することにした。
東電社員年収、来年度46万円アップ 値上げ申請の中
2012年5月31日 朝日新聞
東京電力は、2013年度から社員1人当り年収を今年度より46万円増やして571万円にする。全社員を対象にした「年俸制」導入にともなうもので、1千人以上の大企業平均より28万円高くなる。家庭向け電気料金の値上げの算定にも年収アップは織り込んでおり、利用者から反発が出る可能性がある。
東電は福島第一原発事故の後、社員の給料や賞与をカットし、年収を平均700万円前後から20~25%減らした。家庭向け電気料金の値上げ申請では、12~14年度の社員の年収を平均556万円にしている。これは社員千人以上の大企業の平均543万円に近い。
ところが、12年度は夏の賞与を支給せずに平均525万円に抑えるかわりに、13年度からは平均570万円台に回復させるという。
*埼玉県によると、東日本大震災前の東電社員(平均40.9歳)の平均給与は約761万円で、国家公務員(40歳係長)の約516万円より3割高く昨年に社員年収を2割カットしたが、要請書で、国家公務員並みに下げるなどで「人件費を三割以上削減するべきだ」と求めています。また埼玉県市長会も、値上反対の要望書を東電に提出し「福島第一原発事故は東電の安全対策の瑕疵によるもので、国民や企業に代償を転嫁することは容認できない」と批判し、東電の役員と社員の給与削減や、子会社を含めた保有資産売却などを求めています。
値上問題で埼玉県の緊急要請書に東電回答 知事「不誠実」と激怒
4月から企業向け電気料金の17%値上げを表明した東京電力に対し、埼玉県が「値上げ幅は6・5%で済む」との試算を示して値上げの根拠などについて詳しい説明を求めたことについて、東電埼玉支店の鷹尾友行支店長が14日、県庁を訪れて上田清司知事に回答書を手渡した。
回答書では、「燃料の調達について円高メリットが反映されていない」と県の指摘に対して「価格の上昇がメリットを上回っている」と返答。「特定規模電気事業者(PPS)の電気料金には託送料が上乗せされているのに、東電より安い。値下げは可能なはず」との問いには、「(東電の)電気料金には送電コストが含まれており、PPSの託送料と同額」などとしている。
* 上田知事が、「東電の大卒社員は20%削減後も835万円と高水準で、給与が安いと回答するのは不見識だ」と語気を強めると、東電側は「大卒は55歳で1020万円」とようやく詳細を明らかにしました。
「値上げは17%ではなく6・5%でいいはずだ」 県が東電に独自試算で反論 2012.3.8 産経
東京電力の電気料金値上げ問題で、埼玉県の上田清司知事は8日、県庁で臨時記者会見し、東電が17%の値上げを示していることに対し「6・5%で済む」との独自試算を発表した。
東電は原子力発電の代わりに火力発電を増やすため、平成24年度の燃料費を例年より6865億円高い3兆1千億円と予測。増加分から経営合理化で削減する1934億円を除いた4931億円を、値上げでまかなうとしている。
県は、東電の値上げ分のうち、約6割に当たる3千億円が企業向けと予測。このうち、東電が石油の購入費に円高を反映させ、社員の給与を国家公務員並みに引き下げるなどすれば、計1852億円を削減できると試算した。県では、これにより企業向け値上げは1148億円で済むと指摘、値上げ幅も6・5%に抑えられるとしている。
また県は、民間電気事業者の価格を踏まえ、東電は年間売上高の10%に当たる5千億円を利用者に過大請求しているとも指摘し、さらに同額規模のコスト削減を行うべきだと主張した。
上田知事は「一企業の独占的判断で値上げが決まり、日本経済が壊滅的になることは許されない。まず政府首脳、野田佳彦首相あたりが『値上げは許さない』とコメントしてほしい。それでも値上げするだろうか」と述べた。
「値上げするなら経営合理化せよ」上田知事らが国や東電に要請
東京電力が4月から大口契約者の電気料金値上げを表明したことについて、埼玉県の上田清司知事が所属する関東地方知事会は15日、東京都内で野田佳彦首相や枝野幸男経済産業相、東京電力の西沢俊夫社長、原子力損害賠償支援機構の杉山武彦理事長を相次いで訪問、値上げ前に同社の経営合理化策を示すことなどを求める要請書を手渡した。
訪問は上田知事が提案したもので、静岡県の川勝平太知事らも同行。上田知事は料金値上げ方針に反対しており、13日の定例記者会見でも「唐突で非常に乱暴」と批判していた。
上田知事らが手渡した要請書では、東電の役員・社員の給与や子会社を含めた保有資産などを明らかにした上での経営合理化▽役員などの責任の所在の明確化▽ 値上げの影響が大きい企業への配慮-などを求めている。枝野経産相は「持てる権力を使って最大限のことをやる。すぐできることは主体的にさせるように努力 する」と応じた。
訪問後、上田知事は記者団に対し「節電への協力には何の恩義も感じず値上げ表明した上に、あまつさえこれは権利だという。東京電力の西沢社長には『人類史上最大の迷惑をかけた企業だという自覚が欠けているのではないか』と申し上げてきた」と語った。