3年前の夏
sheに打ち明けたんだ。
しどろもどろに
実は好きになってしまった。
付き合って欲しいと
シャッターを開ける前の
暗がりで
sheは、びっくりして
明日返事すると
シャッターを開け
そしてガラガラと降ろし
帰ってしまった。
翌日
どんな答えでも受け止めようと
空き店舗に
ダンボールで机をたくさん作り
椅子を用意し
ラジカセで音楽を流し
蒸し暑い部屋の中
ビールをクーラーボックスに用意して
彼女を迎えた。
窓際の街路灯が照らす
薄暗い部屋で乾杯して
彼女の答えを待った。
彼女は手料理を持ってきて
オレに食べさせてくれた。
そして、微笑んで
「いいよ。
私があなたを幸せにしてあげる。」
って言ったんだ。
それだけで
今死んだらきっと最高の人生だ
って思えるくらい
幸せだった。
この事を思い出せば
どんなことも頑張れる気がする。
今
その愛は失ってしまったけど
その時の気持ち
その時の風景
その時の彼女の笑顔
その時の牛肉の味
その時の空気
しっかり思い出せば
まだまだやっていける
って思えるよ。
まだまだ
もっともっと
って気がしてくるんだ。
頑張ればオレも出来るって
想い出がオレにパワーをくれる。
今も毎日のように
sheと話し 仕事を共にする。
恋人同士では無くなったけど
いい関係ではある。
あの時そう言ってくれてありがとう。
それが今でもパワーになってる。
今度そう伝えようと思う。
オレは今でもsheを愛しているよ。