今日は本の紹介です。

 

本のタイトルは

住宅営業マンぺこぺこ日記

 

ローコストメーカーで働く営業マンが

自らが住宅ローン破産に追い込まれるまでを

書いたリアリティ溢れる本です。

 

この本に出てくるハウスメーカーは

「タマゴホーム」となっていますが、

紛れもなくタマホームのことです。

と僕は思いました。

 

著者は「ここに書かれていることは、

全て噓偽りのない、働く中高年の

リアルな姿である」と言っています。

 

 

  ひたすらノルマに追われる日々

 

これを読んで一番驚いたのは、

ノルマ達成に対する圧が凄いこと。

 

日常から店長や本部長から

プレッシャーをかけられる。

 

しかも、本社にはそれぞれの見込客を

何月何日に契約させるのか報告している。

そして、その日の結果報告も求められる。

 

夢のマイホームとは別世界の生き残りをかけた

シビアな戦いが繰り広げれている。

 

 

  あみだくじで順番決め

 

展示場に来たお客さんは最初についた

営業マンがそのまま最後まで担当する。

これは有名な話だ。

 

営業マンの方はあみだくじで

順番を決めているらしい。

 

ただ、忙しい時は順番が崩れたりする。

たまに譲り合いもあるみたいだが、

そういうのは買う見込みのなさそうな

見すぼらしいお客さんだったりする。

 

営業マンはお客さんを値踏みする

能力がどんどん備わってくる。

 

展示場に行ったら、お金持ってそうか、

家を買うつもりあるか、相当値踏みされる

ものと覚悟していった方がいいだろう。

 

買えそうもないと判断されると

素っ気ない態度で早く切り上げようと

することも良くある話らしい。

 

 

  歩合給は契約金額の1.2%

 

営業マンの歩合給は住宅1件売れると

契約金額の1.2%が入ってくるらしい。

 

3,000万円の家が売れたら36万円。

それが10棟売れたら360万円。

イメージもっと貰えると思ってた。

 

ローコストは価格も安いから

歩合給も自ずと安くなるとのこと。

厳しい世界だな~。

 

 

  相見積は効果的

 

営業マンは強いプレッシャーに晒されている。

お客に逃げられる訳にはいかない。

どんな手を使ってでも契約を取りたい。

そんな心境でいるらしい。

 

他社に負けそうとなれば無理な値引きもする。

中にはテキトーに出来ない約束もする。

後で何とかしようとその場しのぎ。

 

それでも、お客は値引は嬉しい。

営業マンも客に逃げられるより、

値引きする方がまだマシなのだ。

店長もしかり。

 

夢のマイホームとは。

いろいろ考えさせられる。

そこに夢などない。数字だけだ。

 

 

  自腹を切る営業マン

 

営業マンは自腹を切ってまで

契約を取ることもあるらしい。

 

契約金の10万円が払えないお客さん。

営業マンが立て替えてあげた話が出ていた。

10万円も払えない人でも

3千万円の家を売りつけるのだ。

恐ろしい世界である。

 

そして、精神的に追い込まれ

ハウスメーカーを退職した営業マン。

 

その後、本来値引できないオプションを

勝手に値引きする約束をしたと客に嘘をつかれ

その費用を負担させられた話が出てくる。

やめた後まで自腹を切らないといけない世界。

 

 

気軽に展示場に行ってはいけない

 

これを読んで、展示場は気軽に行っては

いけないところだというのを痛感した。

 

営業マンは生活のかかった勝負をしている。

夢を見て、ワクワクした気持ちで行ったら

簡単に喰われてしまうのだ。

 

しかしだ。

これから注文住宅を建てようとする人は

一度読んでおくと良いと思う。

 

彼を知り己を知れば百戦殆うからず

 

営業マンの習性を知っておくことは

いずれ役に立つはず。

 

しかし。

切ない気持ちになる本だったな~ショボーン