HBハウスに対する告発動画を見て思うこと。
3回にわけてブログにしてきましたが、今回が最終回です。
動画を見終わって、あらためて思ったことをまとめておきます。
その動画をご覧になった方もいるといると思いますし、YouTube自体見ませんという方もいると思います。
念のため、おさらいしておきます。
欠陥の内容
動画の中で欠陥住宅として紹介されていた問題点は次のとおりです。
- 検査済証が不交付
- 違法な高さのブロック塀がカットされていない
- 建ぺい率がオーバー
- 基礎部分の防火設備の不備
- キッチン排気ダクトの防火仕様不備
- 高さが不ぞろいな階段
- 設計ミスで壁が出っ張っているトイレ
- 断熱性がない
- 気密性がない
ハウスメーカーの本性
アフターフォローは、ハウスメーカーの真価が問われるところです。
売れればそれで良いメーカーなのか、それとも最後まで責任をもって対応してくれるメーカーなのか。
良い会社か、悪い会社か、ここにそれぞれの本性が出ると思います。
不誠実なHBハウス
動画ではHBハウスの対応が不誠実で困っているとの話でした。
家を建てれば欠陥のパレード、それを施主が指摘すると不誠実な対応。
とんでもない悪徳ハウスメーカーです、HBハウスは
動画から分かるHBハウスの対応をまとめてみました。
あれ
断熱性以外の対応が紹介されてないじゃん
HBハウスが本当にひどいハウスメーカーというのであれば、そこは「紹介してほしかったな」と視聴者目線の感想です。
和解条件であったり、配慮であったり、個人情報の問題もあって、動画には出来なかったのかもしれませんので、あまり強くは言えませんが。
動画をみて思ったこと
僕は建築の知識も経験もない素人です。
事実関係、経緯、やりとりなど動画にあること以外は何も知りません。
そんな僕がHBハウス告発動画を見たときに思った感想です。
問題点の一つ一つに書いておきます。
検査済証が不交付
経緯などが分からないのでコメントしにくいのですが、結果だけ見ると、施主さんもハウスメーカーもお互い様かなと。
施主さんがそのことをまったく分からないというのも違和感を感じるし、HBハウスも時代とは言え、安易に受けてしまうのもどうかと。
あくまでも、何も事情の知らない者から見た感想です。
その時はその時でいろいろな条件の中、それが最善かと思って、そうされたのだと思います。
それとHBハウスから施主さんにメリット・デメリットをしっかり説明されていたのでしょうか。
施主さんが怒っているところからみて、事情を理解してもらえるだけの十分な説明はなかったのかなと思いました。
でも、施主さんは被害を受けたのかというと、まだ実害はないんですよね。
本来は作れなかったカーポートが作れて、実際にその効用を享受してきている。
不利益は家を売却するときや建て替えなどをするときに初めて受けるのであって、そうでなければ特に何もないんです。
以前も書きましたが、当時の住宅の半分は検査済証が交付されていません。
今になって、そのすべてをハウスメーカーに責任取らせるのも影響大きすぎます。
すでに建築した会社がなくなってしまった施主はどうするのとかいろいろな疑問も湧いてきます。
そんなこともあり、冷たい言い方ですが、最終的には建築主である施主の責任になってしまうかなと思います。
現実的なところとしては、カーポートの撤去費用の折半、資産価値減少分の一部を迷惑料として払うなど、ハウスメーカーが気持ち負担してもいいのではと思ったりもします。
違法な高さのブロック塀がカットされていない
確認申請の段階では、1.2mの高さにブロック塀をカットすることになっていたのに、その後の図面では既存のまま残す設計に変わっていたと動画で紹介されていました。
それが違法となると施主さんが認識していたのか分かりませんが、HBハウスがブロック塀をカットしないことは施主さんは知っていたと思います。
だから、これは施工不良でもないし、お金だけもらって工事しなかった訳でもないと思います。
カットしないことはお互いの合意でやられているようなので、「検査済証が不交付」となった原因である問題を除けば、このブロック塀自体の対応は問題ないはないように感じます。
建ぺい率がオーバー
これも上記2点の問題と一緒です。
施主さんが要望して、カーポートを作った。
カーポートの施工自体には問題ない。
でも、その結果、建ぺい率がオーバーしている。
「確信犯ですよね」と指摘されていましたが、言わずもがなです。
だって、そうしないとカーポート作れませんよね。
不適切発言かもしれませんが、それは共犯じゃないでしょうか。
今になってカーポートが違法建築物と知って、施主さんは撤去を希望しているのだろうか。
建ぺい率の問題って、今でも全国どこでもあるのではと勝手に思っています。
検査を受けた後に、外注で勝手にカーポートを作っている問題。
動画で確認できたのは、竣工当時に比べて現在の外構全般はとてもグレードアップしていることです。
おそらくどこかのタイミングで追加の外構工事を入れたようです。
その時はこの問題が発覚しなかったのかなと思うと同時に、別に建ぺい率オーバーしていること自体は問題視していなかったのかなと思いました。
防火設備不備
準防火地域では基礎の通気口を網目状に覆う必要があるのにそれがされていなかったようです。
これはHBハウスが完全に悪いと思いました。
無償で是正しないといけないでしょう。
たぶん、そのような改善案が提案されたと思いますが。
キッチン排気ダクトの防火設備不備
検査では指摘されなかったけど、排気ダクトを見てみたら、本来防火仕様にしなければいけない設備が防火設備になっていなかったようです。
悪意があってやっていないのか、それとも単純に知らなかったのか分かりませんが、これもHBハウスが悪いと思います。
これも無償対応レベルでしょうか。
きっと、そのような改善案が提案されたと思います。
階段の高さが不ぞろい
すでに詳しく書いている問題です。
僕自身は0.8㎜差はまったく問題に感じませんでした。
たぶん、施主さんも専門家の方に言われるまで問題意識もなかったのではないでしょうか。
「長年、その高さで生活してきているから、今高さを変えると逆に危ないのではないですか」と提案したHBハウスの弁護士さんには失笑しましたが
階段の高さを直すのにいくらかかって、施工に何日かかるのか分かりませんが、高さがそろってもその良さを実感する日は来ないと思うんですよね。
8㎜差を感じ取れる人がいるのであれば、その人のこと尊敬しちゃいます。
改修費用相当分として100万円の保険金がおりたとして、その100万円使って階段直すのかというと、僕だったら絶対に直しません
この階段問題は交渉を有利に進めるための材料の一つ、それと動画ウケを狙ったものかなと冷めた目で見ています。
壁が出っ張っているトイレ
動画ではサラッとだけしか紹介されていません。
設計ミスでトイレの壁の一部が不自然に突き出てしまったそうです。
動画では詳しく掘り下げていないので、家づくりでは良く起こり得ることで、あまりひどい話でもなかったのかなと想像してしまいました。
断熱性がない
これは以前のブログに書いたとおりです。
違法でもない、施工不良でもない、当時建築された住宅と比較しても著しく性能が劣るとも言えない。
であるなら、欠陥住宅ではないと思いました。
十分な断熱性があるのかといえば、「ない」と思います。
HBハウスが「一定の断熱性は有している」と控えめに反論していることや、現在の住宅にはしっかり断熱材を入れるように改善していることからも、それは間違いないと思います。
ただし、当時の住宅として欠陥かというとそれは違うと感じました。
HBハウスだけを取り上げて批判するのは、ちょっとやり過ぎな気がしました。
HBハウス以外のハウスメーカーはすべて断熱材を入れていた、日本の住宅の9割以上は断熱材が入っていた、そういう状況であったのなら理解できます。
でも、実際はどうだったのでしょうか。
その辺りの事情に詳しい方がいましたら、教えてほしいです。
気密性がない
これも断熱性の問題と同じです。
違法でもない、施工不良でもない、当時建築された住宅と比較しても著しく性能が劣るとも言えない。
であるなら、欠陥住宅ではないと思いました。
動画では、コンセントカバーを外して、換気扇を回すと、そこから隙間風が入ってくると紹介されていました。
また、他のHBハウスで気密実験をしたときは、気密性がなさ過ぎて測定不能だったそうです。
HBハウスが悪徳メーカーと判断するには以下の点が知りたいところです。
- 当時建てられたHBハウスと比べて、このお宅の気密性はどうなのか?
- 当時建てられた住宅と比べて、当時のHBハウスの気密性はどうなのか?
HBハウスは本当に悪いひどい会社なのか?
僕は、④防火設備、⑤排気ダクトの問題は、HBハウスが是正しないといけない問題に見えました。
それ以外の問題点は、対応しないのが普通レベルではないかとも思いました。
もちろん、それ以外の問題も対応してもらえるのであれば、それに越したことはないし、誠実で良いメーカーだと感じます。
ただし、やらなかったからといって、動画で大々的に批判するほどの内容でもないと感じました。
これが専門的知識もない素人が見て思った感想です。
少しHBハウスの肩持ちすぎでしょうか
YouTubeではHBハウスを批判するコメントが溢れていましたので、皆さんと意見が違うと思います。
ハウスメーカー選びは難しい
この動画を見て、HBハウスはヤバい。
そう決めつけてしまい、選択肢から外してしまうのは、もったいないです。
同じような問題はHBハウスだけではなく、どこのハウスメーカにもあると思います。
「うちだって大して変わらない」と思っている他社のハウスメーカーの社員の方は多いと思います。
この問題は、アイ工務店だって、一条工務店だって、ミサワホームだって、三井ホームだって同じです。
良くも悪くもSNSや動画の威力はすごいです。
一つ目立つ事例が出てくると、人間はそこに引っ張られてしまう傾向があることは意識しておくと良いと思います。
年間1万棟建てているハウスメーカーの1棟が悪いからといって、残りの9,999棟まで評価しなくなってしまうのは、やはりもったいないです。
そのハウスメーカーが自分に最も合っているかもしれないのに。
ポジショントーク。
どの立場で物を言うか。
それを意識して、問題をとらえる必要はあるかと感じます。
作り手の想いがそこに込められています。
都合の良い話題を集めて作っています。
都合の悪いことは言う必要はありません。
別にそれが悪いことだとは言たいわけではありません。
テレビでも同じことが指摘されてきましたが、YouTubeも同じです。
良くも悪くも視聴者側の読み取る力が求められている時代です。
このブログだってそうです。
僕は旭化成ホームズで家を建てて、満足度が高いヘーベリアンです。
ヘーベルハウスを応援する気持ちも強いですし、みんながへーベルハウスを選んでくれると嬉しいです。
出来る限り、客観的にこの問題をとらえようと努めていますが、あくまでも根底にはヘーベルハウス擁護のブログになっていますので、その辺を理解のうえ読んでいただければと思います。
ハウスメーカー選びって、ホント難しいですよね
欠陥住宅はどこでも起こり得る?
告発動画だけで対象から外してしまうのはもったいない?
だったら、どうしたらいいのってなりますよね。
最後に。
ヘーベリアンらしく、へーベルハウスのキャッチコピーを引用して、ハウスメーカー選びをしている皆さんへのエールに代えさせていただきます。
では、良いお年を