いよいよ7月ですね。今年の梅雨入りは例年から遅いものの、雨はしっかり降りそうですね。

 

そういえば先週、先々週とバレーボール日本代表、ネーションズリーグ男女共に準優勝でしたね。オリンピック・イヤーでもあり、期待してしまいますね。久しぶりにバレーボールをTV観戦して、過去にも増して熱気がすごいこと、こと応援に関してアジアの国々も凄い応援ぶりでした。タイでも、フィリピンでも。バレーボールもマーケティングもアジア全般に行われているのか、と思うとグローバルになったものだと感心させられます。野球もラグビーも見習うべきものがあるような気がいたします。自国の応援でなくてもあれだけ盛り上がるわけですから・・・

さて、いよいよ今年度に大学受験、高校受験、中学受験を控える皆さんにとっては最後の夏となりますね。1分たりとも時間を無駄にして欲しくない、と思う親に対して割りとゆっくりと、またまったりと子もいらっしゃるのではないでしょうか。いつもながら「親の心子知らず」ですよね。親の立場としてうるさく云うつもりはないのですが、カリカリしてしまう自分がいたことを憶えています。

今回は5月に開催される最後の学年の保護者会について総まとめの意味を込めて振り返っておきたいと思います。高校3年生の春の保護者会の大きなイベントは、そうですPTAの代表を選ぶと同時に卒業式に向けた準備委員の選定です。そして目前に控えた大学受験に対する学校側から配布される資料についてとなります。

高3の6月となると最終学年でもあり、受験のお話しがあるかも、と必然的になのか保護者の出席率が上がります。高2の時は比較的教室が空いているイメージでしたが、高3は熱気と話し声や時に笑い声等、保護者の皆さんも勝手知ったるメンバーが固まって座っているせいなのかもしれません。

保護者会の最初は定例のPTA委員を決める年度最初のイベントに加えて、卒業準備委員の選出でした。と言っても、このクラスは高2の持ち上がりクラスで既に昨年度に引き続きPTA役員を私が引き受けることを意思表明していました。ですので、もう一人のPTA役員を選出するところとなり、結果として私(父親)が引き受けるとなるともう一人のお父さんが手を挙げて下さり、あっという間に決まりました。多くの拍手をいただき、ほかの保護者の皆さんは安堵の様子でした。

実は高3のPTA役員は、ほぼ公式行事の担当は高2以下の役員の皆さんが引き受けて下さり、高3PTA役員は年度末最後の卒業式の運営を引き受ける役目となります。3月1週目に予定されているこの時期は、寒さ厳しき折、場内整理や誘導を担当するので、 半ば重労働的なものとなります。お着物を着てこられる方に役員を引き受けていただくのは忍びないので、男性が引き受けるのが各方面にわたって収まりがよいのでしょう。

 

もう一つは、卒業準備委員(たしかこのような名称だったような・・・)を各クラスとも選出し、卒業式の後に開催される謝恩会の催しの企画、卒業する子どもたちへの贈り物、先生方への感謝の贈り物、植樹等の盛りだくさんの内容を前年度の委員の皆様、すなわち一学年上の保護者の方々から引き継ぎつつ、今年度の役割分担や作業を引き継ぐものです。

 

個人的にはこちらの方の選定には、ある程度時間がかかるのだろうと思っておりましたら、意外や意外、多くのクラスで担当が早々と決まっていくという結果となりました。私も麻布での卒業式は初めての体験でもあり、前年度の卒業式の様子は伺ったものの、実際にどのような準備、役割分担、予算管理などとてもではありませんが、大変な作業と思っておりました。

 

保護者会の後に聞いたことは、実は母親たちの間で毎年この卒業準備委員はやりたい方が多く、基本的に子どもたちが一番輝いて見えるときでもあり、先生方への御礼と贈り物をする機会でもあります。保護者にとっても感慨深い会となるためみな最後の機会と心得てこの役割を引き受けてくれる、というよりも「やりたい」という強い意志を示してくださるのがこの委員なのです。

 

さらに言うと、卒業式の後の生徒たちが主役でやる謝恩会は、保護者はサポートをする感じで、この会が終わった後に本当の保護者と先生方の謝恩会が近隣ホテルで開催されます。その意味で卒業準備委員のみなさんはこの日の為に皆で手を合わせて大きな舞台を作り上げるかの如く働いていただくわけです。

 

しかしながら、高校3年生の5月の段階で翌年3月までのことを冷静に考えている人はどのくらいいるのか、そうですよね。これからまさに中高6年間の集大成と思う大学受験が控えているわけですからそんなに流ちょうなことも言っていられません。尤もこうした精神的にも追いつめられる(勿論、保護者として)局面も、卒業準備委員会で集まることがあると同じ境遇のみなさんと自分の悩み等を吐露する機会もあり、受験を控えた親にとって精神安定性を保つにはちょうど良い機会となるのかもしれません。だから、部活の先輩方の保護者のみなさんから聞かされる話を受け、この委員を引き受ける方が相応に手を挙げてくださるのかもしれません。

 

PTA役員選考、卒業準備委員選考のお話はこれぐらいとして、今回のメーンイベントは、大学受験に向けた学校からの説明になります。大きく分けて2つの内容が春の保護者会でお話がありました。1つは国立大学受験に必須の「大学共通一次試験(今は大学共通テスト)」の申し込みについて、もう1つは前学年の大学受験の結果を文理別に高校時代の実力試験、学校で受けた模試(これは定かではありませんが)等の成績を時系列に並べて、どこの大学を受験したか、そして合否の結果を掲載した資料が配布されます。勿論、匿名(名前は伏せられています)です。かなりのボリュームの内容がリストになって配られます。(資料の正式名称ははっきりと覚えていません)

 

この資料は、麻布の高校での成績を踏まえてどこの大学に合格しているのか、また不合格となるのか、ある意味わが子の成績と照らし合わせてみてゆくことができる資料です。先生方にとっては現役受験生に対して進路指導をする際にも参考になるデータとなるわけです。さらに言えば、この資料は毎年毎年の受験結果を踏まえて作成されるわけで、先生方から見ると現役でどこの大学を受けるのか、仮に受験するとして合格できるレベルにあるのか、ないのか、ある意味統計的な裏打ちをまさにこれらのデータで示してくれているので、多くの生徒への進路指導には大変役立つものでしょう。

 

わが子の成績がしっかり把握されている保護者にとっては貴重な資料となっているはずです・・・。

というわが家は、ほとんど自分の息子の成績を把握しておりませんでした。学期末に持って帰る通信簿には判子を押さなきゃいけないので見る機会がありますが、実力テストの結果はほぼ見たことはなく、いただいたこの前年度の受験結果のどのくらいの生徒さんのデータを参考にすればよいのやら、と思いながらこの保護者会を終えました。

 

保護者会の後にPTA役員の集まりがあるので、まずはそちらの部屋に向かうと早速先に集まっていた方々からの話し声が聞こえてきました。

「あの資料、見た?」とあるお母さんがいうと

「成績が上の方の人はデータを見る意味があると思うけど・・・」という声や

「・・・上から何番目の人、●●部の先輩」

「東大の文系は上位30人くらいに入っていないと現役合格は難しいのかしら・・・」

「大学の併願のイメージがつかなかったので、すごい参考になりますね」

など、みなさん思い思いの感想、想いなどを語っていました。

 

「そうそう、みんなすごいなぁ、ちゃんと把握しているんですね、成績を」と思っていると、その輪とは別の父親の話の輪に入ると、

「うちの成績がどんなもんか、ちっともわからないからあのデータを見てもねぇ」とポツリと発言された保護者の方がいて、それを聞いて私は安堵をしたことを覚えています。「そうだよな、麻布なんだから、そこまで把握できていなくても・・・」と自分をなだめる気持ちとほかの保護者が羨ましいなぁと思う気持ちが入り混じっていたように記憶しています。

 

多分、こうした前年度の受験結果を配布する学校が多いと思います。その資料を効果的に活用するためにも、高校に入った後は実力テスト、学校主催の模試の成績表は手元に残しておいた方が良いと思います。少なくとも次男の学校でも同じような資料が高校の最終学年でやはり配布されました。もっとも気休め程度でしかありませんが、心の安堵には有用であったかもしれません。