その43 (むつかしいはなし)


ほわんほわんしてるお月さんのやわらかい

光の下でお月さんを眺めているグレを見てた。


グレもお月さんと話してるるんかなぁって

思ってたらグレと目があった。


「なんにゃぁ〜トム、お月さん眺めて何してん?」

逆に聞かれた。

「オレは‥喋ってたんや。いろんなこと

お月さんと‥」言うてしもた。


「ぎゃっははは〜何アホなこというてんにゃぁ

そんなことできるわけないやろぉ〜トム、

またマタタビ食うたんかぁ?

おもろいこと言うなぁギャハハ〜」


‥しもた💧

オレつい、お月さんと喋るん当たり前になって

しもてるからぽろっと言うてしも〜た‥


グレは笑い転げて言った。

「トム冗談うまなったなぁ〜おもろかったでぇ

マタタビ事件の次に〜♪」

そして去って行った。


オレ‥笑われた‥


お月さんを見上げる。

ほわんほわんしてる。

お月さんと喋ってるって言わんようにしよう。

オレとお月さんの秘密や。


お月さんがニヤニヤしてる。


今のん聴いてた?


「ふぉ〜っ!ふぉ〜っ!

トム、ワシと話すって信じてくれへんかったんか〜

ふぉっふぉっ!そうじゃなぁ、

ホンマは普通のことなんやけどなぁ〜

人間もいつの日か忘れてる。

ワシら宇宙の存在と繋がって生きてるのが

本来の姿なんやけどなぁ。

いつしか忘れ去られていったんや〜ふぉっふぉっ!」


「?」

「?」

「?」


オレには理解でけへん‥

ちんぷんかんぷん。

お月さん、むつかしい話ムリや‥オレ


「まぁええトム、お前がわしと話せるんも

特別のようで普通のことやでー。」


オレ‥より一層ちんぷんかんぷん

頭がグリングリンしてきた。


お月さんがふぉ〜ふぉ〜と愉快そうに笑う。

ちょっと前の幸せ感がどっか行きそうや。


「まぁええ、ええ、お前は素直なええ猫や🐈‍⬛

ふぉ〜っふぉっふぉっ!」


なんかよ〜わからんけどお月さんに褒められた。


ふゎ〜ぁ〜ぁ

と生暖かい風が吹いてきた。

ちょっときしょくわるい。


お月さんが「明日から雨やでぇトム

風邪ひくなよ〜☔️」

と言い、生ぬる風に追われるように消えて行った‥


公園の、はだかんぼの木がザワザワとなる。

ミノムシが落ちてきそうや。

オレは垣根の下へ戻り仔猫渦巻きの中へ

潜り込んだ。


空にオレンジ色のスジが出来ていた‥