ぐりむの法則「コウの花嫁」

千種文化小劇場

 

観劇日時

2017/09/07 19:00

2017/09/09 15:00

 

 

コウはお姫様だけれど、守られるか弱い存在ではなくて、自分の種族を守る決意をもっていて、強い。

戦国の世のお姫様はきっと、こんな感じなのだろうと思えた。

両親を殺されたときからずっと、決意をして生きてきたに違いない。かわいくて、優しくて華奢だけれど、その決意がとてもコウを強くさせている。

とても素敵なお姫様で、好きだ。

 

 

ホンドは……途中で、マルコにも言われていたけど、口ではいろいろいうけれど、行動を起こさず、起こしたと思ったら厄介なことになってる。

ちょっと、おい…と思ったり。コウの嫁入りという事案が無かったら、彼はどうしていたかったんだろう。

兄をどうかしたのだろうか。相手を思いやる世の中にするために何かするつもりだつたんだろうか。基本的にホンドは兄を嫌ってない。

…と考えていくとコウの嫁入りは、世界を動かすための必然なのなもしれないなぁ。

 

なんて。

 

 

今回一番の楽しみは、マルコとビシャの対決!! もう観ていて楽しくて楽しくて!!

マルコは椅子をひらりと跳び越える。うひゃ~あ!後ろ向きだよ。ビシャも段差をものともせずに飛びかかる!

舞台の隅から隅まで使っての大立ち回り!!!!!

かっこいい~~~~~!!!!!!

 

そして、最後のビシャのセリフ

「犬なんて、やめちまえ」

うひゃ~~~~!!!!いい~~~~~!!!

 

前回の永松マルコとの対決もすごかったけど、今回のサンザマルコとビシャの対決は、旧友同士の対決感がすごくして、良いなと思った。そして、宮田さんの立ち回りも前回よりもすごくなっていて見ごたえ十分だった。

いや、ほんとすごい。

 

 

前回マルコだった永松さん。今回はカルラ役。まったく違うキャラクター。役が発表されたとき、どうなるんだろうと思ったけれど、蓋を開けてみれば、すごい適役だった!!いままでの永松さんからグレードアップした!カルラを楽しげに演じているように見えた。素敵!!

 

 

カルラといえば、ハクビ!!前回と同じ亀井さんではあるけれど、前回とは組んでるカルラが違うから、ハクビの演じ方もすこし違ってた。

印象的だったのは、ムジナが死んだマミアナの手に扇をにぎらせて、整えてあげるシーン。ハクビはそれをずっと少し驚いたような表情で凝視している。ムジナが顔を上げるとハクビと目が合って…ハクビの表情がすこし穏やかになったように見えた。

舞台の真ん中では、コウがスイレンを抱きしめて歌っている。

 

メインのシーンでないところでも、それぞれが芝居をしていて、目が離せない。

 

 

今回、精霊さんたちが増えていて、踊ると風のようで、素敵だった。

 

 

ユリとホロウの二人が出てくると場が和む。ホロウがいい感じに抜けてて、ユリがしゃきっとしてて、いい夫婦だな~。ユリは歯切れのいい話し方が好き。

 

 

そういえば、ビシャは、戦いの最中、他の人なら倒れるような強さで殴られても、倒れることなく踏みとどまることが何度かあった。ビシャ強い!と思った。

 

 

今回のアダル様は、戦闘力が増していた。

 

 

スイレン様の殺陣は、流れるように刀が動き、とても不思議な技を使っているようだった。殺陣も見せ方なんだな~。

 

 

そして「殺」「陣」とかいてタテと読む。キタキの喋りのすごさよ。

 

 

ムジナがホンドを殺すところで、ムジナから涙がこぼれた。少し驚いた。

 

最後のコウの嫁入り。ムジナがコウに雨よけのホンドの小袖をかざすところは、ムジナの中で何かが変わったのかなと期待を持てて、好きなシーン。遠くから葉っぱを頭にのせたホンドが見守る。

ホンドはこのときばかりはムジナに化けてコウの隣に立ちたかったのかな。

 

 

 

円形舞台だから、まだまだいろいろな角度から観たかった。どこから観ても、どこを観てもそこにストーリーがあって面白い。

 

 

隅でも誰も手を抜くことなくその世界に生きていて、見応え十分だった。

 

 

語りつくせないけれど、今回はこれにて。

 

ありがとうございました。