就活、求職活動というと皆さんは「履歴書」と頭に浮かぶでしょう。
その通り、履歴書は必ず必要な書類です。しかし、就活に一番重要な書類かというとそうでは
ありません。
履歴書の使われ方は(企業では履歴書はどう使うか?)次のようなことです。
企業は社員を採用すると「当社の社員の公式の履歴書はこれだ」という目的でその社員が在籍
する間は必ず、保管しておきます。
何か必要があれば履歴書を取り出してその社員の情報を見ます。
(どんな資格を持っているか、過去にどんなところで就業していたか、など)
すなわち、履歴書は入社して初めて生きる書類です。履歴書には詳しい職務の履歴や経験は
記載されていません。
単にその人の情報が記載されているだけです。
したがって、人事担当者や面接官は履歴書は正確に書いてあればよい、書類選考にはほとんど
使いません。 写真を見る程度です。
履歴書をいくら眺めても経験の深さや能力、スキルのレベルは分かりません。
入社しないと役に立たない書類ですが、応募の際に必要な書類です。
あくまで入社したら公式の自分の履歴書になるというつもりで記載します。
しかし、記載には多くのノウハウがあります。
就活に役立つ書き方について詳説します。
まずは下の履歴書のサンプルをご覧ください。 このサンプルに基づいて説明していきます。
書き方はサンプルの赤数字の順番にポイントを説明していきます。
①履歴書について
履歴書のフォーマットはほぼ決まっています。文房具屋や百円ショップで 購入できます。
大きさはB5、A4どちらでも構いません。
購入時の注意点は「転職者用の履歴書」を購入することです。
一部記述欄が「新卒者用」と違っています。
最近は手書きの履歴書を送れ、という企業はほとんどありません。
パソコンのワープロで作った履歴書でも構いません。
2ページを手書きでミスなく書くのはかなり厄介です。
したがってワープロの履歴書でもかまいません。
インターネットで「履歴書 フォーマット」などと入れると出てきますので転職者用(最後の方に前の
収入、希望収入を書く欄がある)を利用します。
履歴書は一度作るとあまり変更しませんのでワープロで作っておくと日付を換えてプリントアウト
だけで作成できるのでおすすめです。②日付の入れ方
まず、平成を使うか、西暦を使うか、ですが、これは皆さん次第でどちらでもかまいません。
次のように考えてください。
「あなたは平成15年にA株式会社で働いていましたね?」
「あなたは2003年にA株式会社で働いていましたね?」
どちらがあなたにとって分かりやすいですか?
あなたがどっちで尋ねられた方が解りやすいか?わかりやすい方を使ってください。
面接などで質問は書いてある通りに尋ねてきます。
したがって、あなた次第で決めればよいのです。
すべての書類を統一して同じ年号を使います。
ここに入れる日付は次のようにしてください。
あなたが履歴書を郵送するなら「投函する日」を入れます。
あなたがこの履歴書を持参して面接に行くなら面接に行く日を入れます。
要するにあなたの手から離れる日を入れるのが原則です。
③写真
ここにはる写真は以下の注意が必要です。
・インスタント写真、デジカメで印画紙にプリントアウトしたもの、写真屋できちんと写したもの、
どれでもいいと思います。
・服装は男性ならビジネス用背広、ネクタイ、白いワイシャツ。
女性はスーツ姿で色は明るくても構いません。(黒でなくてよい)
・顔つきは男女ともなるべく若く、明るく見えるように意識して写します。
・集合写真やスナップ写真を切って貼るということは絶対してはいけません。
・写真を切るときはカッターナイフを使い、ピシッと切り取り線がきれいになるように切ってください。
・写真の裏に念のため、自分の名前を書いておきます。
・上半身と言われますが、顔が大きく写っているものでも構いません。
写真の注意はこの程度です。
④名前、住所、生年月日、電話番号など
嘘は書けません。正直に事実を記載しておけばよいです。
電話番号、メールアドレスなどは持っているものは全部書きます。
(もちろん、不都合なものは書かなくてかまいません)
⑤学歴
基本は自分の最終学歴の入学、卒業を書けばよいです。
その後、専門学校へ行った、海外留学した、などはなるべく全部書きます。
学校名と学部、学科名まで書きます。(何を勉強したかわかるように)
若い方で職歴がほとんどなく、 最終学歴だけを書くと職歴を書いても上の方だけが埋まって下が
真っ白になってしまうような場合は学歴に中学校入学から記載して欄を多く埋めることを考えます。
⑥職歴の書き方
学校を出てから就業した企業名、所属部門、担当した職務を書きます。
職務の内容を詳しく書く必要はありません。
同じ会社に長く勤めた場合などは所属が変わった時、出向した時、役職が昇進した時、など大きな
変化があった時点を記載します。
時期を正確に覚えていないときは概略この頃かな、という年月で構いません。
アルバイト、パート、学生時代のアルバイトなどは書かなくても構いません。
しかし、自分はこのアルバイトの時に仕事を覚えて同じ職種に就職したい、このアルバイトの経験が
自分にとって重要だというようなアピールしたいアルバイト、パートは書いておく方がよいです。
アルバイト、パートと書いて不利になることはありません。
古い時代の6か月以内の就業は特に書かなくてもかまいません。
嘘は書いてはいけませんが、書かないということは嘘を書いたことに
なりません。
(この点は重要です)
自分にとって不利になるような書き方は強いてする必要はありません。
派遣などで複数の派遣先で働いた場合は以下のように書けばよいです。
A株式会社から派遣され「D(株)はじめ5社で経理の職務についた」という書き方です。
この時のD(株)はどこの会社名を書けばよいか、は皆さん次第です。
自分が5社で働いたが、一番良かった会社、成果があった会社、楽しかった会社を記載します。
面接などで面接官がD(株)について尋ねてくることがあります。あなたが一番良かった会社を
書いておくと答えやすいし、自慢できます。
⑨管理した人数
管理職になったり、グループをまとめていた方は何人の部下がいたか、を書いておいた方が
よいです。
管理能力を推し量る際に人数があるとわかりやすい。
もちろん、職歴書にも堂々と部下の人数は書きます。
⑩退職理由
自分から何かの理由で退職した場合は「一身上の理由で退職」と書きます。
正確な理由は書く必要はありません。
自分から退職したが、結婚、出産などの場合はおめでたいことなのではっきり書いておいて
構いません。
会社都合でやむを得ず退職した場合は明記したほうがよいです。
例えば、倒産、廃業、事業縮小、事業統合、事業売却などです。
面接などで正直に退職理由を話す必要はありません。 できるだけ前向きの理由を考えておきます。
「資格取得」「活躍の場を広げる」「家族の看病」「家族の介護」などで自分の年齢、家庭環境から
やむを得ない理由だな、と思われるような理由を考えればよいのです。
⑪免許、資格、など
履歴書には持っている、資格、免許、免状などは全部書きます。
理由は履歴書は企業がずっと保管する、資格を持っている社員はいないか、と必要に迫られたとき
社員の履歴書をチェックします。
どんな資格や免許が必要になるか、わかりません。
お花の免状や着付けの師範、など趣味的なものも記載しておきます。
以前の会社でその会社内の資格、試験、などを取ったことも書きます。
書かないよりは書いた方がよいです。
書ききれないほどある方は別の用紙に記載して、「別紙参照」とすればよいです。
⑫退職理由の書き方
嘘は書いてはいけないと説明しましたが、本当のことを正直に書く必要はありません。
辞めさせられたからといってそう書かなくてもよいのです。退職することによって新しい天地を
求めようとすることは本当のことです。
自分にとって不利な書き方でなく、前向きな表現はいくらでもできます。
⑬希望職種の書き方
この欄は難しく考える必要はありません。
求人票を見て応募することが一般的ですからその求人票に職種欄があり、そこに書いてある職種を
そのまま転記しておけばいいのです。
ハローワークの求人票でしたら左欄の真ん中あたりに「職種」という項目があり、そこに書いてある
通り転記しておけばよいのです。
⑭希望勤務地
求人票に記載がある就業場所をそのまま記載します。
求人票に複数の勤務地が書いてある場合は希望するところを書きます。
希望がなければ「どこでも可」でよいです。
⑮前職の退職時の給与額
難しく考える必要はありません。
手取りでも税込でも500万円ぐらいかな、と思えばそのように書きます。
概略の金額で構いません。 今度応募しようという会社の初任給と大きく違うときは面接時に
「うちはこんなに払えないよ」と言われます。
その時の応対を考えておきましょう。
「初任給は低くても頑張って職務を遂行し、認めてもらうよう努力します」
「今回の初任給で生活は何とかやっていけます」 など。
⑯希望収入
ここは基本は「御社の規定」と書きます。 規則通りで結構です、という意味です。
もし金額を入れるなら求人票に書いてある金額の範囲内で希望額を書きます。
例えば、20万円~30万円と表記してある時は求人票の仕事の内容(どんな仕事をしてほしいか、
書いてある)をよく見てその内容が入社したらすぐ100%に近く遂行できる場合は30万円と高い方を
書きます。
仕事の内容は直接経験がないが職種という点では経験がある、いう場合は20万円と低い方を
書きます。
例として「営業」はやったことがあるが、「機械部品の営業」はやったことがないというような場合です。
企業側が示している金額の範囲外を記載しても意味がありません。
金額を入れるのなら示された範囲の中で書きます。
⑰志望の動機
この欄に書くことは基本的に以下のような文章です。
「今までの経験、スキルを生かして御社の成長、発展に貢献したいと思い、応募しました」
自分を採用してくれたら今までの経験を活かして貢献する、というトーンです。
私の経験ではこの欄に「今まではこんな仕事をしていたが、心機一転、新しい職種にチャレンジし、
自分の職務範囲を広げたい」 と書いていた方がいました。
特に35歳以上でこのような書き方をすると企業側はわが社は教育機関ではないよ、明日からでも
利益を上げてほしいんだ、そのような希望なら他社に行ってくれ、と考えて面接が入りません。
内定まではどんな場合も「自分は御社に貢献したい」という迫力で立ち向かう事です。
この欄に自分が得したいという思いで記載している方が多いです。
このような方は面接が入りません。
⑱出社可能日
ここの書き方は「即日可能」と書きます。
企業は内定、採用したらすぐ来てほしい、と思っています。
来月から、何月から、というような先の長い話は通用しません。
内定したら明日からでもというつもりでいてください。
したがって内定してもすぐ働けない事情がある方はその事情がなくなるまで応募活動は
しない方がよいです。
あるいは練習のつもりで応募、面接対応などの気持ちで行動してください。
よいところに内定したら、自分を強く望んでくれる企業があったら、自分に都合の良い内定が
取れたら、などという生半可な姿勢ではうまくいかないし、逆に就活自体が悪い方向に行って
しまいます。
⑲通勤時間
求人票の就業場所を自宅をみてどのくらいの時間がかかるかな、と考え難しく考える必要は
ありません。
1時間くらい、1時間半ぐらい、と大まかな時間を書いておけばよいです。
⑳通信欄
特に書く必要はなく「特になし」で構いません。
その他、扶養家族などの欄は正確に記載します。

