tomの毎日

tomの毎日

日々刻々、心にうつりゆくよしなしごとを。

Amebaでブログを始めよう!

昇る月の色の濃さに、
何故だか、言い知れぬ不安に駆られる。

胸がざわざわして、
思うのは君のこと。

声を、聞かせてくれませんか。


tomの毎日-120202_2056~01.jpg


「恋路には偽りも誠もない
縁のあるのが誠なのだ」

至言だわ。


珍しく手に取った恋愛小説(?)に、
つと心を揺すられる言葉を見つけた。


「冥途の飛脚」近松門左衛門を読んだ。

特に江戸時代に、庶民の娯楽として盛った、
人形浄瑠璃の脚本。

情景までも言葉で説明していくものだけあって、
音にしたときの響きが調子良く、
無駄が削がれた文字の中にも、洒落が混じる。

小気味がいい、とはこういうこと。


「粋」って今では、とんとお目にかからないように思うけど、
こういう言葉達を、そう呼んだりするのかも知れないわね。

「もう少し、風が温んだらね」
大学の友人と、温泉に行こうかという話になる。

伊豆辺りかな。
温泉好きの会社の先輩に相談すると、
パンフレットを幾つか下さった。
広がる河津桜と、青い富士の山に目を奪われる。


最近世界遺産申請をした富士山は、
確か、石長姫と木花咲耶姫の姉妹が祭神だったような。

不老長寿を約束する石長姫と、
限りあるこの世での栄達を約束する木花咲耶姫。
父神から二人を差し出された、天津神の御子であるニニギの命は、
醜い石長姫ではなく、美しい木花咲耶姫を選んだ。
そのため、天津神の御子の子孫である天皇家、
ひいては我々人間は、永遠の命を失った。

という日本の神話を、
目に耳にしたことのある人は多いだろう。


ニニギの命は木花咲耶姫を選んだんじゃなくて、
石長姫を選ばなかった、というだけじゃないのかな。

永続する時間、果てのない未来は、
時にはその重さで、生きていく希望を挫くこともあるでしょう。

不老長寿は人類の夢、なんて言う人も居るけれどね。

天津神の御子の心を、
卑小な自分の気持ちに準えれば、
私も同じ決断をすると思う。

菊池寛の「極楽」も、永続する時間の話だけど、
それが幸せだと言っているかな。


そんなことをツラツラ考えながら、
綺麗な景色と気持ちいいお湯、
おいしいご飯を想像する。

気付けば仕事や家庭など、
大事な荷物が増えていって、
なかなか一緒には動けなくなる友人達の中、
ふらふら出かけられるお互いを笑いながら。

休みが合うといいね。
行きたいね。




神話の件辺りは、おぼろな記憶だけで書いたので、
誤り及び不備不足はご寛恕くださいませ~