お昼下がりのうららかな日差しの下で
気持ちよく、短くて緩い上り坂を歩いていたとき
急に膝に痛みを感じて
左足に体重をかけられなくなり立ち止った。
やっと手首骨折したことに馴染んだと思ったら
今度は左ひざと来た。
なんだかトーサンと同じ症状のような気がする。
本日の仕事をなんとかこなし
閉店間際のクリニックに滑り込んだ。
「どうしました?」
と、ドクターのキラキラ輝いた瞳!
「左ひざが痛くて体重をかけられません。」
「思い当たることは?」
「ありません。」
両膝を出して見比べ
「左が腫れているような気がしますが
太ってるだけでしょうか?」
「いや、少し腫れています。」
(右足が細いらしい。よかった・・・・・。)
レントゲンを撮り
「骨に異常はないけれど
お皿が浮いているので
水か血液が溜っている可能性があり
抜いてヒアルロンサンをいれましょうか?」
「お願いします。痛いですよね」
「前にヒアルロンサンを入れたことがありますよね?」
「はい。」
「そのくらいの痛さです。」
(じゃあ、すごい痛さやわ。)
私は、顔に両手をあてた。
指の間からドクターが左ひざの外側から注射の針を刺そうとしているのがチラと見えた。
「先生、膝の内側の方が腫れている気がしますが
そっちから抜くのですか?」
「膝の骨の下の袋は、1個しかありません。
どっちからでも同じことです。」
「そうなんですか。一個しかないのですか。」
「いいですか?」
「はい、お願いします。」
細くて頑丈な針が、私の膝の皿下にグーーーーッと入り
ズーーーーッと水分を抜き取った後
針に圧がおもむろにかかったと思ったら
ギュイーーーーーーーンとヒアルロンサンが入ってくるのが分かった。
確かにすごい痛さだったけれど
先生、お上手です。
心の中でパチパチと拍手。
あとは、先生の治療にかけるしかない。
神様、仏様、先生!
なにとぞよろしくお願いします。
これ以上お仕事に穴を開けられません。
