
とても
とても
ゆっくりーーーーーーーーーーーーーーなお方のお部屋へ
お風呂の誘導をさせていただきに参りました。
「おやすみのところすみません。
お風呂に行きましょう。」
「は あ あ あ あ あ あ あ あ ?」
「お風呂ですよおおおおおおおお。」
「お ふ お ?」
「そうです。お・ふ・ろ!」
「最後ですから、ゆっくり入れますよ。」
「は あ あ あ あ あ あ あ あ ?」
「お・よ・げ・ま・す・よ・。」
泳げると言った言葉が理解できたように彼の瞳が一瞬輝き
そのあと、
まるで静かな湖面の中央に小さなさざなみが音もなく
ゆるゆると集まって行くように
彼の顔の皮全体がじわじわとゆるんでいった。
私の顔もゆるんだ。
私の心もゆるんだ。