イメージ 1

「じっとしてないと落ちますよ!


 もうちょっとやから、叩くのやめてください。」


それでも彼女は、こぶしの届く範囲で


ポコポコ、ポコポコ。


私の頭や、肩にポコポコポコポコ。


「ババア帰れ!」


ポコポコ、ポコポコ。


「ババアにババアって言うのやめてください。」


彼女の手が宙で止まる。


「お く さ ん」


「おくさん?ピンと来ません。」


彼女目を伏せて「フフフ」と笑う。


少しすると


「もうしんどいから帰る。こんなとこ嫌や。」と


ポコポコポコポコ攻撃開始!


「どこに帰るのですか?」


「うちや。」


ポコポコが少し弱まる。


「うちはどこですか?」


「大阪や。」


ポコポコポコポコ・・・・。


「私の車で一緒に行きましょか。」


彼女の手がまた止まる。


「んーーーー。ごめんなさい。


 私、すごい方向音痴やから、大阪に行くつもりが鹿児島まで行くかもしれません。


 どうしましょ。」


 彼女の顔の皺が全部弧を描いた。


 彼女の肩が揺れている。


 私の目尻にも3本皺が増えた。


 また、「ばばあ」と言われそう。