動物園での撮影は、柵やガラス、動き回る動物などハードルが多いですが、コツを掴めば一気にクオリティが上がります。逆光対策やマナーを含め、動物園でのカメラワークのポイントをまとめました。
1. 動物園でのカメラワークのコツ
瞳にピントを合わせる。動物写真の基本は、人間と同じく「瞳」です。瞳にピントが合っているだけで、動物の感情が伝わるような生き生きとした写真になります。最近のカメラであれば「動物瞳AF」機能をオンにしましょう。
また、背景を整理する。人工物(柵や看板)が映り込むと「飼育されている感」が出てしまいます。絞りを開ける。つまり、F値を小さくして背景をボカすと、動物が際立ちます。
ズームする。これは、望遠レンズで寄ることで、背景の範囲を狭め、余計なものをカットできます。例えば、目の前に柵がある場合は、「レンズを柵にできるだけ近づけ、望遠で撮る」と、柵がボケて消えてしまいます。
2. 逆光で動物と一緒に撮る解決策
逆光は一見不便ですが、実は「ドラマチックな光」に変えることができます。以下の方法を試してみてください。
露出補正をプラスにする。カメラが「眩しい」と判断して画面を暗くしてしまうのが逆光の原因です。手動で露出補正を+0.7〜+1.5程度に上げると、顔が明るく写ります。ただ、背景は白飛びしますが、人物と動物は綺麗に映ります。
それと、レフ板の代わりに「白い服」を着る。逆光の際、白い服を着ている人が動物のそばにいると、服が反射板の役割を果たし、動物の顔に光を跳ね返してくれます。
「シルエット」として割り切る。つまり、あえて露出を下げ、動物と自分の形だけを真っ黒に浮かび上がらせるのも、アートのような一枚になります。
3. フラッシュ撮影はOK?
結論から言うと、動物園でのフラッシュ撮影は原則NGです。それは、突然の強い光は動物をパニックにさせたり、目に悪影響を与えたりしますから。
また、ガラス越しにフラッシュを焚くと、光が反射して真っ白な写真になり、肝心の動物が写りません。それと、他のお客さんへの迷惑になります。雰囲気を壊す原因になります。
上述と重なりますが、多くの動物園では「フラッシュ禁止」がルール化されています。カメラの設定で「オートフラッシュ」をオフに固定しておくことを強くおすすめします。
チェックリストを確認します。ピントは、瞳を狙う。背景は、望遠やF値でボカして人工物を隠す。逆光は、露出補正をプラスに振る。フラッシュは、絶対に使わないなどです。
最後に、「ガラス越しの反射を防ぐ撮り方」や「動く動物をブレずに撮る設定」についてお伝えします。どちらも動物園撮影では非常に重要なテクニックです。それぞれ具体的に解説します。
1. ガラス越しの反射を防ぐ撮り方
屋内展示や水族館のような場所では、ガラスへの映り込み、つまり自分や背景のライトが映ることが最大の敵です。それには、レンズをガラスに「密着」させることです。
最も確実な方法です。レンズまたはスマホをガラスにピタッとくっつけることで、レンズとガラスの間に光が入る隙間をなくします。ただし、ガラスを傷つけたり汚したりしないよう、レンズフードがゴム製の「ラバーフード」を使うか、手でレンズを覆うようにしましょう。
「黒い服」を着ていく方法もあります。白などの明るい色の服は、鏡のようにガラスに写り込みやすいです。黒や紺など、暗い色の服を着ていくと反射を大幅に抑えられます。
また、斜めに撮らない。ガラスに対して垂直、要するに正面に構えるのがコツです。角度をつけて撮ると、室内の照明が入り込みやすくなります。それと、ガラスの汚れや傷にピントが合ってしまう場合は、フォーカス設定をマニュアルにして、動物の瞳に直接合わせましょう。
2. 動く動物をブレずに撮る設定
「被写体ぶれ」を防ぐには、何よりもシャッタースピードが鍵となります。
一眼レフ・ミラーレスの場合、推奨されるカメラ設定は、シャッタースピードにおいて、ゆっくり歩く動物は1/250秒 〜 1/500秒で、走り回るとか飛ぶ動物は、1/1000秒以上にします。
フォーカスモードは、AF-C(コンティニュアスAF)です。動いている対象を追いかけ続けてくれるモードです。ドライブモードは、一瞬の表情や躍動感のあるポーズを逃さないため、数枚まとめて撮りましょう。
しかしながら、シャッタースピードを速くすると、画面が暗くなるため、ISO感度を上げて明るさを補います。ノイズよりも「ブレないこと」を優先しましょう。
スマホで撮る場合は、連写を使う。iPhoneならシャッターボタンを左にスワイプ、または長押し、Androidなら長押しなどで連写し、あとからベストな一枚を選びます。
また、フォーカスを固定することも考えましょう。動物がいる位置を長押しして、「AF/AEロック」をかけ、少し明るさを下げて、太陽マークを下にスライドして撮ると、シャッタースピードが稼ぎやすくなります。
以上のことより、動物は予測できない動きをします。まずは「連写」と「ピント固定」を意識するだけで、成功率がぐんと上がります。動物園でのカメラワークを身に着けて、自慢の写真を手に入れましょう。