AIの進化によって「仕事が奪われる」という表現はよく使われますが、正確には「AIの方が効率的にこなせる特定のタスク」が自動化され、その結果として職種そのものの需要が減ったり、仕事の内容が激変したりしています。
具体的にどのような仕事が影響を受けているのか、いくつかのカテゴリーに分けて整理しました。
1. 事務・データ入力業務
最も早くから影響が出ている分野です。ルールが決まっている作業はAIの得意分野です。例えば、データ入力や経理事務です。領収書の読み取りや仕訳の自動化により、手作業での入力業務が激減しています。
また、スケジュール管理や受付も同じです。AIエージェントや予約システムが代行することで、秘書業務や受付業務の一部が不要になっています。
2. 言語・クリエイティブ関連
ChatGPTや画像生成AIの登場により、これまで「人間にしかできない」と思われていた領域にも波及しています。例えば、翻訳実務です。定型的なビジネス文書やマニュアルの翻訳は、AIで下訳をして人間が修正する形が主流になり、純粋な翻訳者の需要が減っています。
また、ライティングもあります。SEO記事や製品説明などの基礎的なライティングはAIに置き換わりつつあります。同じように、ストックフォトや簡単なバナー作成、背景画などの仕事が、画像生成AIの普及によって影響を受けています。
昔よくありましたが、テープの文字起こしです。これもAIが読み取り文字に起こしてくれます。発音が不鮮明で読み間違えたところだけ、人が訂正すればいいでしょう。格段に時間短縮になります。
3. 1次対応カスタマーサポート
よくある質問への回答はAIチャットボットが担うようになり、オペレーターはより複雑なトラブル解決やクレーム対応に特化する形に変化しています。
4. 初級レベルでのIT・プログラミング
例えば、コーディングです。AIがコードの生成やデバッグを高速で行えるようになったため、単純なプログラミング作業のみを行う役割の需要が低下します。
5. ロボットとの連携の製造・物流
画像認識AIによって、製品の傷をチェックする作業や、荷物の仕分けが自動化されています。
では、AIに「奪われない」ための変化の方向性はあるでしょうか。現在、仕事が「なくなる」というよりは、「AIを使いこなして一人で数人分の成果を出す」ことが求められる時代に移行しています。
今後重要になる要素は、問いを立てる力のプロンプト力であったり、最終的な責任、品質の担保、感性であったり、意思決定、対面での共感、交渉力であったりします。
AIは、過去のデータに基づいた最適解を出すのは得意ですが、「正解のない問題に答えを出すこと」や、「人の感情に深く寄り添うこと」はまだ苦手です。
以上から見えてくるものとして、AIに仕事を奪われたと感じる人や、まだまだAIに任せられない仕事があると思う人が出てくることで、AIと人が共存できる仕事場が生まれてきます。如何に共存できるかを考えるのは人間です。