AIによるカンニング

 

受験シーズンになるとよく耳にするのが、AIによるカンニングです。AI技術の進化によってカンニングの手口が毎年巧妙化を増しています。AIを使ったカンニングは、近年学校の試験やオンラインの検定、採用テストなどで、従来の手元を隠す方法からデジタルデバイスを駆使した方法まで、さまざまな手口で行われています。代表的な手口をいくつか紹介します。

 

1. スマホやスマートウォッチのカメラ連携

 

例えば、問題用紙やパソコン画面のテスト問題をスマホのカメラで撮影し、ChatGPTやClaudeなどのAIアプリに読み込ませて瞬時に解答を作成させます。

 

また、メガネのフレームに内蔵された小型カメラで問題をリアルタイム撮影し、別室にいる協力者やAIサービスに送信して、回答を耳元のイヤホンやスマートウォッチに送り返すといった手口も報告されています。

 

2. PC上のブラウザ・画面拡張アプリ

 

オンラインテストでよく使われる手口です。画面上のテキストや画像をバックグラウンドで自動取得し、画面の裏でChatGPTなどのAPIに投げ、サイドバーや別画面に解答を表示させる拡張機能が存在します。

 

また、監視ツールが監視しているブラウザとは別のウィンドウや、サブモニター、あるいは裏で動く別アプリを使い、コピー&ペーストまたは手入力で答えを検索します。

 

3. 音声AIを使った口述

 

音声モードを起動したスマホを服の下に忍ばせ、試験官に気づかれないように問題を呟いて読み上げ、イヤホンでAIの回答を聞き取ります。

 

4. レポートや小論文の丸投げ生成

 

試験場でのカンニングではありませんが、宿題や課題の不正として最も広く行われています。テーマを入力してAIに数秒で文章を生成させ、それをそのまま提出する行為です。最近では、検出ツールを回避するために「人間らしい文章に修正するAI」を経由させる手口も使われています。

 

最後に対策はどのようになっているかを記述します。AIカンニングの増加に伴い、出題や監視側も以下のような対策を強めています。オンラインテスト中、他のアプリの起動や画面の切り替え、コピー&ペーストを物理的に禁止する。

 

また、Webカメラで受験者の視線移動、不自然な手元の動き、別人の映り込みなどをAIがリアルタイムで検知・記録する。他に、知識の暗記ではなく、個人的な経験や授業内容を踏まえた記述式・対面での口頭試問を増やすなどです。

 

以上のように、AI技術の進化によってカンニングの手口が巧妙化する一方、それを防ぐセキュリティ技術との「いたちごっこ」が続いているのが現状です。