パソコンの価格が上がっていると、買い替えのタイミングに悩みます。それと言うのは、「値上げのパーフェクトストーム」状態にあるからです。
つまり、現在のパソコン市場は、「AIブームによる部品不足」、「Windows 10のサポート終了」、「円安」という3つの大きな波が、同時に押し寄せています。
なぜ値上がりしやすいのか、その主な理由を4つのポイントで解説します。
1. AI特需による「メモリとSSD」の爆騰
現在、世界中で「生成AI」の需要が爆発しており、データセンター向けの超高性能な半導体が優先的に作られています。それによって、生産ラインの奪い合いが起こっています。
サムスンなどの大手メーカーは、利益率の高いAIサーバー用メモリ、HBMなどの生産を優先しています。その結果、私たちが使うパソコン用のメモリやSSDの生産が後回しになり、価格が数倍に跳ね上がる現象が起きています。
最近の「AI PC」は、快適に動かすために最低でも16GB以上のメモリを推奨するようになりました。以前の「安価な8GBモデル」が姿を消し、標準スペックが上がったことで、実質的な「最低価格」が引き上げられています。
2. Windows 10 サポート終了に伴う駆け込み需要
Windows 10のサポートが2025年10月に終了した影響で、企業や個人が一斉に買い替えを行っています。
需要が集中すると、メーカー側は大幅な値引きをする必要がなくなります。特にコスパの良い人気モデルから在庫がなくなるため、結果として高いモデルしか残らないという状況が続きます。
3. 円安と物流コスト
パソコンは部品のほとんどを海外からの輸入に頼っているため、為替の影響をダイレクトに受けます。1ドル=150円前後の歴史的な円安により、海外メーカーのApple, Dell, HP, Lenovoなどは日本向けの販売価格を上げざるを得ません。
また、エネルギーや物流費も関係します。世界的な物価高で輸送コストや電気代も上がっており、それが製品価格に上乗せされています。
4. 次世代規格(DDR5)への移行
パソコンのメモリ規格が古い「DDR4」から新しい「DDR5」へ完全に切り替わっています。半導体集積回路で構成される最新のDDR5は性能が高い分、製造コストも高いため、これも全体の価格を押し上げる要因となっています。
今後の見通しとアドバイスがあります。現在の高騰は、2026年を通じて続くと予測されており、「待てば安くなる」という状況はしばらく期待しにくいのが正直なところです。
賢く買うためのヒントは、受注組立生産のBTOメーカーのセールを狙うことです。マウスコンピューターやパソコン工房などの国内BTOメーカーは、不定期に大規模なセールを行うことがあります。
また、AI機能にこだわりがなければ、1つ前の世代のCPUを積んだモデルが狙い目です。もし特定の用途(仕事用、ゲーム用など)が決まっているようでしたら、それに合わせたスペックを考えてみてください。