揺れる船旅での撮影のポイント

 

クルーズ船や船旅での写真撮影は、刻々と変わる海の色や豪華な船内装飾、寄港地の街並みなど、シャッターチャンスの宝庫です。

 

しかし、揺れる船上ならではの難しさや、集団生活としてのマナーも重要になります。現在のトレンドも踏まえた、撮影のポイントと注意点をまとめました。

 

1. 魅力的な写真を撮るためのテクニック

 

水平線を「水平」に保つ。船の上で最も多い失敗が、水平線が斜めになってしまうことです。また、カメラやスマホの「グリッド表示」を必ずオンにしましょう。水平線が真っ直ぐなだけで、安定感のあるプロのような写真になります。

 

それと、海上での日の出と日の入りは格別です。日の入り前後の30分間は、空がオレンジや紫に染まる「マジックアワー」です。船のデッキから360度見渡せる開放感を活かし、逆光を利用したシルエット撮影もおすすめです。

 

船の「揺れ」と「シャッタースピード」につては、大型客船は安定していますが、微細な振動があります。望遠レンズを使う際や夜景撮影では、手ブレしやすくなります。シャッタースピードを少し速めに設定するか、スマホなら夜景モードを活用しましょう。

 

反射を活かすか防ぐかを考えます。活かす場合は、プールサイドや窓ガラスへの映り込みを利用すると、幻想的な構図になります。

 

防ぐときは、船内のラウンジから外を撮る際、室内の明かりがガラスに反射して邪魔になることがあります。レンズをガラスに近づけるか、偏光フィルターを使うと綺麗に撮れます。

 

2. 装備とメンテナンスの注意点

 

塩害対策は、重要です。海風には塩分が含まれており、カメラの大敵です。撮影後は、湿らせて固く絞った布でボディを拭き、レンズはブロアーで砂や塩を飛ばしてからクリーナーで拭きましょう。

 

また、レンズ保護用のUVフィルターを装着しておくと、万が一飛沫がかかっても安心です。

 

レンズの選び方について、広角レンズは、狭い客室や、ダイナミックな船内ロビーを撮るのに必須です。また、望遠レンズは、遠くに見える島、並走するイルカや海鳥、寄港地に入港するシーンで活躍します。

 

そして、船上のWi-Fiは低速なことが多いため、クラウドへの自動バックアップは期待できません。予備のSDカードを多めに用意しましょう。また、船室のコンセント数は限られているため、複数口ある充電器があると便利です。

 

3. 船旅のマナーと禁止事項

 

クルーズ船は「動く街」であり、プライバシーへの配慮が不可欠です。背景に他人が写り込まないよう配慮しましょう。SNSへのアップ時は顔にぼかしを入れるのがマナーです。

 

ドローンについては、原則としてほぼ全てのクルーズ船で持ち込みや使用が禁止されています。没収されるケースもあるので、事前に船会社の規約を必ず確認してください。

 

また、シアターでのショーやディナー会場では、フラッシュ撮影が禁止されていることが多いです。周囲の雰囲気も壊すため、高感度設定は「ISOを上げる」で対応しましょう。

 

立ち入り禁止区域については、ブリッジやエンジンルームなど、許可なく撮影できない場所があります。それと、通路やデッキでの三脚使用は、他の方の通行の妨げになるため制限される場合があります。小型の一脚や、手すりを利用した固定が推奨されます。

 

最後に、最近のスマートフォンに搭載されている「AI消しゴム」機能は、デッキでどうしても他人が写り込んでしまった時、修正に非常に便利ですので、活用してください。

 

また、花の開花や建築物の建設など、通常では時間の経過を目で追うことが難しい現象を、視覚的に捉えやすくする手法で、動画を撮る際は、船の移動スピードを活かした「タイムラプス」を窓際に設置して撮ると、寄港地へ近づく迫力ある映像が残せます。