子どもの晴れ舞台、一生の思い出に残る素晴らしい映像にしたいです。発表会は「やり直しがきかない」という緊張感がありますが、いくつかのポイントを押さえるだけで、プロのような見やすい映像になります。
ビデオカメラでの撮影を成功させるための「準備・設定・テクニック」をまとめました。
1. 最重要は事前の準備と場所取り
撮影の成功の8割は「場所取り」で決まると言っても過言ではありません。手持ち撮影でのズームは手ブレの原因になり、見ている人が映像酔いをしてしまいます。三脚の使用が可能なら、必ず持参しましょう。
三脚OKの場合、後方の席や、壁際・通路側など、他人の邪魔にならない場所を確保します。一方、三脚NGの場合、一脚を使うか、脇をしっかり締めてカメラを固定します。
また、中央は人気ですが、前の人の頭が被りやすい場所でもあります。「やや左右の通路側」や「ひな壇になっている席の最前列」が狙い目です。
それから、予備バッテリーとSDカードは基本ですが、バッテリーがもっとも多い失敗原因です。「容量が足りない!」とならないよう、SDカードは空にしておきましょう。
2. 失敗を防ぐためにカメラの設定
会場は暗く、ステージだけが明るいという特殊な環境です。オートだと失敗しやすいポイントがあります。画質は「最高画質」において、あとで編集したり、静止画として切り抜いたりする際、4Kで撮っておくとズームしても画質が荒れにくいです。
スポットライトが当たると、子どもの顔が真っ白になってしまう白飛びになることがあります。露出補正を少しマイナスの暗めに設定しておくと、表情がくっきり残ります。
また、前の人の頭や、手前の装飾にピントが合ってしまうのを防ぐため、子どもにピントが合ったら「フォーカスロック」機能を使いましょう。
3. 撮影テクニックとしてのストーリーを作る
ただ漫然とステージを撮るのではなく、メリハリをつけると「見返したくなるビデオ」になります。
① 「引き」と「寄り」を使い分ける。ずっと顔のアップばかりだと、全体の踊りや立ち位置がわかりません。
引きとはワイドのことで、体全体や、お友達との位置関係、ステージ全体を言います。寄りとはズームのことで、表情のアップです。これらを「10秒単位」で切り替えるイメージです。
② 「FIX(動かさないこと)」を意識する。 プロっぽい映像のコツはFIXです。
ダメな例として、子どもを追いかけて常にカメラを左右に振り回す、ズームイン・アウトを繰り返すことです。
逆に良い例として、構図を決めるズームです。カメラを止めて5〜10秒撮る。ゆっくりズームアウトして全体を映す。またカメラを止めて撮る。このように「止める時間」を作ると、非常に見やすい映像になります。
③ 「インサート映像」を撮っておけば、本番以外の映像があると、一本の映画のようになります。
会場の発表会などの立て看板を撮る。開演前のプログラムも。終わった後の「頑張ったね!」という笑顔。これらを最初と最後に挟むだけで、作品としての完成度がグッと上がります。
4. 知っておきたいマナーと注意点
RECランプの赤いランプは隠す。前の座席の人にとって、チカチカする赤い光は意外と気になります。黒いテープなどで目張りしておくとスマートです。
液晶画面の明るさにも気を付ける。暗い会場では液晶モニターの光が目立ちます。輝度を落とすか、ファインダーののぞき窓を使って撮影するのがマナーです。
それと、肉眼でも見ることが、一番大切です。カメラのモニター越しだけでなく、実物の子どもの姿もしっかり目に焼き付けてあげてください。三脚があれば、カメラは固定して、自分は拍手に専念することもできます。
さいごに、「完璧を目指しすぎない」ことも大切です。多少の手ブレやピントのズレも、数年後に見返せば「あの時の臨場感」として良い思い出になります。