クレジットマスターとは

 

クレジットマスターとは、クレジットカード番号の規則性を悪用して他人のクレジットカード番号を不正に取得する犯罪行為です。

 

具体的には、クレジットカード番号の生成規則に基づいて、ランダムに番号を生成し、実際に有効な番号かどうかをECサイトなどで決済処理を試みることで、他人のカード番号を割り出します。

 

近年、クレジットマスターによる被害は急増しており、2021年のクレジットカード不正利用被害額は300億円以上、2022年400億円以上、2023年500億円以上に上り、年々増加しています。

 

そのクレジットマスターの手口は、主に以下の2種類に分類されます。一つは、ランダムアタックです。ランダムに生成したクレジットカード番号をECサイトなどで決済処理を試み、実際に有効な番号かどうかを確認する方法です。

 

近年では、専用のプログラムを用いて、短時間で大量の番号を生成し、決済処理を行う「ボットアタック」と呼ばれる手法が主流となっています。

 

もう一つは、リストアタックです。過去の漏洩事件などで入手したクレジットカード番号リストを用いて、有効な番号かどうかを確認する方法です。

 

それで、クレジットマスターによる被害は、主に以下の2種類が考えられます。一つは、不正利用です。

 

これは、不正に取得したクレジットカード番号を用いて、商品やサービスを不正購入される被害です。被害者は、身に覚えのない請求書が届いたり、クレジットカードの利用限度額に達してしまったりなどの被害を受けます。

 

情報漏洩に関しては、不正に取得したクレジットカード番号が、さらに闇市場などで売買される被害です。被害者のクレジットカード情報が漏洩してしまうことで、今後、さらに被害を受ける可能性が高くなります。

 

さて、増え続けるクレジットマスターには、対策が必要です。クレジットマスターによる被害を防ぐためには、以下の対策が有効かと思います。クレジットカードの利用状況を把握する、定期的にクレジットカードの利用明細を確認し、身に覚えのない請求がないかを確認する、などです。

 

また、クレジットカードのセキュリティ設定を強化することが重要です。クレジットカードの利用限度額を設定したり、3Dセキュアなどの本人認証サービスを利用したりして、不正利用を防止します。

 

それと、フィッシング詐欺などに注意する必要があります。フィッシング詐欺などの偽のメールやWebサイトにクレジットカード番号などの個人情報を入力しないように注意します。

 

他に、不要なクレジットカードは解約することです。使用していないクレジットカードは解約することで、被害リスクを減らすことができます。

 

以上をまとめると、クレジットマスターは、巧妙な手口でクレジットカード番号を不正取得する犯罪行為です。被害を防ぐためには、日頃からクレジットカードの利用状況を把握し、セキュリティ対策を強化することが重要です。