横岳を出発して,再び稜線上を歩いていきます。

 高山植物の女王,「コマクサ」が・・・



 大群落を作ってすごい状態に!!



 うーん,写真じゃなかなか伝わりませんが,辺り一面コマクサの大群落なわけです。これだけ広いエリアにわたってコマクサが生えているところを見るのは初めてです。コマクサだけでもかなり貴重な高山植物です。それが,「貴重」という言葉が薄れるくらいすごいたくさん生えているわけです。この美しさは本物見なきゃわからんでしょうね。


 近くで見るとこんな感じの花です。薄いピンクが何ともいえません。競争に弱いので,他の植物が一切生えないような貧栄養の土地,吹きっさらしの冷たく,強い風が通り抜けるような厳しいところで生きていくことができない可憐な花なのです。種が地面に落ちて花を咲かせるまでに10~15年かかるそうです。その後も,成長スピードはきわめて遅く,大群落を形成するには100年以上かかっていると言われています。 

 登山をする人みんなが,ついばんだり踏んだりすることなく守ってきたのでこのような群落が維持されているんでしょうね。

 

 それにしても・・・高山植物を見てきて思ったのですが,コマクサもそうなのですが,すでに枯れかけている個体が多かったです。八月中頃にしては,少し花の終わる時期が早い気がするのです。

 

 つまり,何が言いたいかというと,温暖化によって,山の夏の到来が速いと言うことなのです。エベレストなど,ヒマラヤの氷河が溶けて氷河湖が決壊し,ふもとの村が水没するなどの被害が出ていると言います。今年,七十数年ぶりに日本の最高気温が更新されたましたが,山でもやはり温暖化による自然への影響が確実に出てきていますね。


 硫黄岳山荘に到着。

 ここでは,白玉を練って団子を作り,きなこをつけて食べました。これが結構好評で,他のおばちゃんからもうらやましがられました。


 硫黄岳山荘の横に,少し赤身の濃いコマクサ(左)を発見しました。右のものと比べてもよく分かると思います。他にも,白いコマクサもあるようですが,発見できませんでした。この群落がこれからも守られることを祈ります。

 


 硫黄岳に向けては,いくつかのケルン(目印)があります。こういうものって,つくづく大切だなあと思うのです。去年目印が発見できずに遭難しただけに・・・。

 さて,硫黄岳に向けてのロードです。さながら,天竺へ向かう三蔵法師の一行の気分です。



 とうちゃーーーーく。硫黄岳(2760m)です。ここの山頂は広くなっています。赤岳からは見ることができなかった硫黄岳の爆裂火口壁を臨みます。



 本物を見たことはありませんが,アメリカのグランドキャニオンのようですね。土地がえぐれています。

 

 天気がいいので気温が上がり,少しガスが出てきました。下からどんどん雲が上がってきます。この下の方には日本で一番高いところにある野天風呂,本沢温泉があります。十数年前に八ヶ岳を登頂したときに入りましたが,まあ,すごいところにある温泉です。崖っぷちに作られてます。


 爆裂火口壁をバックに,510火口壁と言ったところでしょうか。若干頭の方が下り斜面になっているので,見た目以上に恐怖の伴うショットでした。


 赤岳からも見ることのできた「赤岩の頭」です。赤くはないんですけどね。



 こんな感じのところです。白いのは軽石なので,火山灰でしょうね。このあたりにはコマクサすら生えることはありません。

 

 さて,これで下山と言うことになりました。しかし,ここで510の持ってきたカメラのメモリーがいっぱいになってしまいました。1GBのメモリーが満タンになるなんて!!

 下山中も,珍しい植物があれば撮影・・・してもらいます。

 これは「ヤマオダマキ」ですね。

 

 「ヤマホタルブクロ」です。この中に蛍を入れて遊べるそうです。

 

 美濃戸山荘まで戻ってきました。新鮮な野菜達がどれも100円。ここで,岡崎では絶対食べないセロリを注文。塩かけて食いましたが,これが絶品。セロリ嫌いの510も,この八ヶ岳の高原セロリだけは食べられるのです。セロリのサクサク感がたまらんっ!!

 武井氏の食っていたトマトも惹かれました。一口食わせてもらったけど,激甘!!ここでも自然の恵みに感謝ですね。

 

 こうして,赤岳登頂記「山をなめるな」も終了です。山にはまだステキな自然が残されていること,天気に恵まれたことに感謝です。ありがたやありがたや。

 また来年は,どこかの山に登るはずです。その時はどんな自然と出会うことができるか楽しみです。