カフェに到着した。

カフェの代金は私に持たしてくれとお願いし支払いを終えて席に着く。

ちなみに全額出したかったのに端数の小銭を出されてしまった。

 

元彼は四歳年下で公務員だった。

私の方が稼ぎが良かったので食事の時は御馳走していた。

記念日や誕生日の時は向こうが会計をもってくれていたが大体は私だった。

別にそれに対して不満はなかった。

 

男、女、年齢は関係なく余裕のある方が支払えばいい。

 

そう考えてはいたが、実際に年下に御馳走されるのは少々居心地が悪い。

もしかしたら元彼も女の私に支払いを毎回されるのが嫌だったのかもしれない。

 

別れたい理由を聞けなかったので本当のところはわからないが、もしそうなのだとしたら良かれと思って行っていた私の行動が毎回毎回彼を傷つけていたのかもしれない。

だとしたら本当に申し訳ない。

 

まぁもう終わったことなので仕方がない。

今は目の前にいるYくんのことを知る努力をしよう。

 

颯爽とカードで支払おうとするYくん。

いやいや、私の方が年上だ。ここは私が多く出す。

全部は出さんが8割は私が支払うつもりで食べていたんだ。

 

しかし譲らないYくん。

仕方がないレジでゴチャゴチャしても格好悪いし一旦Yくんに支払ってもらおう。

 

Yくんがお支払いしている間お店の外に出て待つ。

出てきたのでお金を財布から出し渡そうとするも受け取らないYくん。

 

あぁ、Yくんごめん。御馳走してもらうのにお店のチョイスに不満を持ったりコーラ飲みたかったとか思ってごめん。

 

心の中でYくんに謝罪をし、口に出してお礼を伝えた。

 

私「ありがとうございます。おいしかったです。御馳走様でした。」

Y「いえいえ。……これからどうします?」

私「え…。あー…、え?」

Y「あ、コーヒーとか飲みたいなって…。」

私「…あぁ、いいですね行きましょうか」

 

そんな会話をしながら近くにあるカフェへと足を運ぶ。

正直初対面の人と二時間近く食事を共にしたので私の精神的疲労はMAXに近かった。

しかし楽しそうな顔でお茶に誘ってくれたYくんの顔を見ると断ることができなかった。

 

ちなみにだんだんYくんの顔面に慣れてきたのと内面の良さを知ったので一緒に歩くのは別に恥ずかしくなくなっていた。

Yくんと話をすればするほど私がいかに劣っているかを感じさせられる。

顔で判断しようとしてごめんよ…努力できる人間はとても魅力的だよ。

 

そんなこと考えながら食事を進める。

鍋のとりわけはほとんどYくんがしてくれる。

 

私がやろうとすると、白い服が汚れたらいけないから、と言ってお玉を奪ってくる。

 

なんだこの人普通にいい人だな…

 

だんだんとYくんに対しての好感度が上がっていく。

コーラごときで不満に思ったりしてごめん。

もつ鍋喉かわくからコーラなんか飲んでたらカロリー過多だったよ。お水で正解さ。

 

顔も正直本当にタイプではないのが気になるが、昔まったくタイプじゃない男性とお付き合いした時に好きになればなるほどイケメンに見えてくる現象がおこったので多分そこも好きになればクリアすることができるだろう。

 

もう少しお互いのことを知っていけたらいいな、なんて思っていたら席の時間になったのでお会計に向かった。

 

 

 

………あれ?

 

マスクを外したYくんを見て思考が少し停止した。

先程までは正直不細工だと思っていたがマスクを外したら少しマシになったのだ。

 

大体の人間が男女問わずマスクをつけていた方が容姿が良く見えると思っていたが、Yくんはマスクをつけている方が不細工になるタイプの人間のようだ。

かといってお世辞にもイケメンになったわけでもないが。

 

そんなことを考えながらもせっかく準備して会いに来たのだから、少しは彼を知る努力をしようと気持ちを持ち直す。

 

今まで彼の顔面しか見ていなかったが、よく見るとちゃんと髪型はセットしてあるし髭もしっかり剃っていて不潔なわけではない。

確かに顔の造りは良くないが、それは持って生まれた先天性なものなのだからそれだけで判断するのは良くない。

今彼が努力している部分を見つけよう。

 

おっ!いいぞいいぞ。だんだんポジティブになってきた。

そんなことを考えながら会話を続ける。

 

特に大盛り上がりするわけではないがいい感じに会話が弾む。

仕事の話、資格の話、家族構成等当たり障りの話題で場を繋いでいく。

 

大学を卒業する際に長く付き合っていた彼女と別れ、そこから仕事や資格取得に励んでいたようだ。

 

そうか、だからお店のチョイスが学生の行きそうなところだったのか。と納得する。

それなら仕方がない。ここは私がリードしたり教えてあげれば今後改善されそうだ。

 

ちなみに服も全然興味がなく知り合いや店員さんに進められるがままに購入するらしい。

それなら私の好きな色に染めることができる。これも問題がない。

 

そして仕事の話になった時に勤めている会社名を教えてくれた。

…大手だ。年収にすると1,000万近くもらっているはずだ。

 

私が相手に求める最低年収は400万なのでそこも大幅にクリアしている。

 

 

ん~、顔以外にダメなところがない。

びっくりしながらこちらを見たYくん。

Y「あ、こんにちは。」
私「お待たせしてすみません。まりこです。」
Y「いえいえ、Yです。行きましょうか。」
私「はい」

そこからもつ鍋屋さんまでは世間話をしながら歩いた。
私のテンションはとても低い。

最初から見た目についてはそこまで期待していないつもりだったが、気付かぬうちに多少楽しみにしていたようだ。

まあ仕方がない。
さくっと食べてさっさと帰ろう。もう嫌だ。今知り合いに会ったらどうしよう。帰りたい。

そんなことを心の中で思っていたらお店に到着した。
商業施設の中のお店だがちゃんと予約してくれていたようだ。
まぁ予約していなくても余裕で入れたっぽいが。

だめだどうしてもネガティブというか、嫌な人間の思考回路になってしまう…

そして席に通され注文を終えた。
コロナでアルコールが頼めないのでソフトドリンクを頼むつもりだったのに、お水でいいですよね?と勝手に決められた。

もういい早く帰りたい。
コーラを飲みたかったがそんなことはもういい。
もうなんでもいいほんとに早く帰りたい。
そんなことを心の中で呟いているとお通しが出されたのでお互い食べるためにマスクを外した。

いやいやいやいや、写真と顔違いすぎん????

 

これが私の素直な感想だった。

 

たしかに載せていた写真は目が無くなるほどの満面の笑みだった。

そして今〇〇の横で立っているYくん真顔だ。

だから多少違うのは理解できる…そして私はYくんの斜め前から後方へと回る

一瞬しか顔を確認していない…が、だとしてもだいぶ違うよね?

 

あ、やばい帰りたい…もう無理私のメンタル今の衝撃で全部持っていかれた。

 

そう思いながらもさすがにこのままYくんを待たせ続けるわけにもいかないし

近くで見たらもしかしたら写真通りの顔かも!と勇気を出して声をかけた。

 

「こんにちは。」

 

ちょっと後ろ側から声をかけてしまったのでYくんはびくっとしながらこちらを向いた。

 

 

やはり顔は写真とは全然違った。

 

送られてきた写真はYくんの服装だった。

 

上下似たような感じのテロンとした生地でオリーブ色の服装だった。

多分セットアップってやつ。

 

可もなく不可もなく…。

 

写真にお礼を言い、自分の服装を文字で伝える。

アプリで人と会ったことが無かったから知らなかったけど

服装は写真に収めておいた方がいいんだな、と学んだ。

 

待ち合わせ10分前にホームに着いたので急いでトイレで化粧崩れが無いか確認する。

化粧崩れはないが湿気でアホ毛がすごいことになっていた。

しかし櫛や整髪料は持っていないのでもうこのまま行くしかない。最悪だ。

 

絶望を感じながら改札を抜け待ち合わせ場所に着きスマホを確認するとYくんから

待ち合わせ場所についてます。〇〇の横にいてます。との連絡

 

私の緊張はピークだ。アホ毛のことなんかその時は忘れていた。

〇〇の横をチラッと見て写真通りの服装の人がいるか確認する。

 

いた…本当にいた…写真と同じ服着てる…

と、当たり前のことを思いながら顔を確認した

待ち合わせ時間は17時。

場所はお互いの家の大体中間地点。

私の使う路線の改札を出てすぐの有名な待ち合わせスポットだ。

 

家からは1時間程かかるから15時30分過ぎに家を出る…予定だったが

服が一向に決まらない。

元カレと別れてから私服を着る機会がないまま季節が変わってしまったので全く衣替えをしていなかったのだ

 

汗ばみながら何度も着替えなんとか今日の服装が決まった。

 

着替えている途中何度も今日はやっぱりやめておこうか…?という最低な思考を押し殺し

予定していた一本後のバスに乗り込んだ。

 

バスに揺られながらなんとなく元カレのことを思い出し少しおセンチな気分になっていたらYくんから写真が送られてきた。

アプリで知り合った同い年(学年で言えば一つ下)の男性とお会いしてきた。

見た目はタイプではないが笑顔が可愛かったのでマッチングした。

終始丁寧な言葉づかいでレスポンスも早いが打ち間違いがちょっと気になる。

 

予定は2日前くらいに急遽決まった。

晩御飯をご一緒しましょうとのことだったので美味しいオシャレなお店を期待していたが、送られてきたリストの3件を見て驚いた。

 

鎌〇パスタのようなお店、びっ〇りドンキーのようなお店。

あとは初対面でのもつ鍋。しかも商業施設の中にあるようなお店。

 

センス皆無かよ…と思いながらもわざわざご丁寧にURLまで送ってきてくれていたので仕方なく最後のもつ鍋を選択。

 

当日全く楽しみではなかったのでお昼にケンタッキーをたらふく食べ特に空腹でもない状態で待ち合わせ場所に向かった。

 

ちなみに私は鎌〇パスタもびっ〇りドンキーも商業施設の中の飲食店も安くておいしいので大好きだ。

ただ、いい年した大人が初回の食事で選ぶお店ではなくない?と思っただけ。


 

はじめまして。

関西地方在住27歳OL干物女。

休日は昼からビール飲みながらYouTube見て昼寝するのが至高。

 

大人になれば自然と結婚して子供授かってある程度したらマイホームを購入して…

 

それが当たり前だと思っていたのに気づいたらこんな年齢になってました。

二日ほど前からアプリにて婚活を始めたので記録残していきます。

 

変な文章等あると思いますがどうぞよろしくお願いいたします。