4kmほどはなれた産直市場へ買い物に向かう途中
車の中でJ.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータ
第3番 BWV1006 Ⅲ.ガヴォットが流れた。
子供たちがピアノやらヴァイオリンやらエレクトーンやらを弾くので
車の中ではその時々で練習している曲が流れっぱなしになっている。
息子はパールマンが大好きなので
ヴァイオリンの参考音源は
基本的にパールマンが演奏しているCDからである。
先ほど耳にしたパルティータのガヴォットも
パールマンが演奏している音源で
息子が現在練習中の曲である。
そしてガヴォットを聴きながら ふと
NHK-FM の番組、音楽の泉の解説をされていた
故 皆川達夫先生を思い出した。
毎朝5時に起きると決まってラジオをつけるのですが
月曜日だけは必ず音楽の泉を聴いていました。
今でも聴いていますが
皆川先生の語り口調が大好きで
月曜日の朝なのに
皆川先生の語りで月曜日の慌ただしさが
不思議とどこかへ行ってしまうほど。
それが3月最終の放送で
皆川先生が音楽の泉から引退されると聴き
驚きと寂しさの中でヘンリク・シェリング演奏の
バッハの無伴奏パルティータのガヴォットを聴きました。
4月に入って皆川先生の訃報を耳にしたときは
驚きとショックが入り混じった感情の中で
皆川先生はご自身が担当される最後の番組の最後の曲として
一体どのようなお気持ちで、この選ばれたのだろう・・・
そう思わずにはいられませんでした。
そして息子は聴いてくださっている方々から
最後に聴きたいと思ってもらえるような演奏ができるのだろうか・・・
とも。
信号待ちの車内でそんなことを思い出しながら
バッハと皆川先生の語り口調と息子の練習に
思いを馳せていたのでした。