ひと昔、ふた昔前の話
夜中まで働いていた
残業代も出なかった
手作業や紙が多い時代
綴り物や片付けや
やらないといけない事は山積
窓口の先輩たちは仕事が終われば
サッサと帰っていった。
見かねた上司は新入社員の私の
手伝いを先輩たちに指示をした。
そのひとつが
『伝票精査』
当時
今ほどの機械化はなく
ATMがそれほど有能ではなく
インターネットBKもなく
小切手や手形
入金や出金の伝票が山ほどあった。
先輩たちに数週間ほど
手伝ってもらった
ある日
私に関することを聞いた。
『あの子、私達に伝票精査を
任せっきりにして自分でやる気がない』
多少のショックを受けたが
ある意味その通り。
『このままだと成長しない!』
『誰かから何かを言われたくない!』
『自分の仕事は自分で出来るようになる!』
夕方になると私は自分の伝票を
机の中に隠した。
そして
先輩たちには涼しい顔して
『伝票精査は終わりました』
『この仕事が終わったら帰れます』
先輩たちが帰ったのを見計らって
机から伝票を出し精査をした。
私の負けず嫌い
意地っ張りな面だ
上司には怒られたが
絶対譲らなかった。
その内、
要領も得て時間内に伝票精査も
出来るようになり
綴り物や印鑑票の片付けも
迅速に出来るようになった。
これもひとえに先輩たちのお陰!
あのまま甘えていなくてよかった!
ちゃんと成長出来たことに感謝!
意地っ張りって素晴らしい!
でも…
誰かを頼ることも必要!
誰かを頼ることで出来ることが
何倍にもなるよ
重要なのはバランスです!