公立高校受験
私の夢は
バンドのボーカル
そして大学はNYへ
NYで勤務して
マンハッタンで散歩して
カフェでコーヒータイム…
担任の先生の言葉が
心の奥底でこだまする。
『こんな内申点では
公立高校はムリだね』
それならいい点を取ればどーなる?
内申は関係者ない?
試験は難なく終わった。
自信があった。
合格発表の日
雨が降る寒い日
友達と見に行った。
…ない…
番号は無かった。
友達みんな合格して喜んでいた。
まるで
霧の中にいるようだった。
一言もしゃべれなくなり
顔はひきつった。
『どうだった?』
『なかった』
精一杯だった。
友達たちは私に気を使う
その感じも辛さが増す。
なんとも言えない感情が私を襲う
プライドがズタボロ
崖の下の下の下へ
突き落とされた気分だった。
(早く1人になりたい)
帰りのバスは1番前の
1人席に座った。
家に帰ると
母は私の顔を見た瞬間
全てを理解した。
私は自室にこもって
大音量の音楽を流しながら泣いた。
とにかく悔しかった。
とんでもなく悔しかった。
次の日
母は私にこう言ってきた。
『早く大人になりなさい』
中学生の私に…
その真意を考えた
中学生の私が大人になる…