​中2
三者面談

女性の担任先生は通知表を
母と私の前に出した。

母は通知表を見た瞬間
ビックリした顔をして
わたしを見た。

『どーしたの⁉︎⁉︎』

10段階の内全て6、7

『えっ⁉︎⁉︎』

驚いて先生を見た。

先生はニヤニヤしながら
わたしに言ってきた。

『胸に手を当ててよーく
聞いてみたら分かるよね』

意地悪な顔の裏の心は
こう叫んでいた。

『さぁ、お母さん!
あなたの子供の悪事を
これから言うから
たくさん叱ってくださいよ!』

先生はシナリオがあったみたいだ。


だかしかし、

母はもう一度私の顔を見て聞いてきた。

『勉強が分からなくなった
わけぢゃないよね?』

わたしは

『テストは全て90点以上
平均点を大きく上回ってる。
勉強はできてるから大丈夫』

母は先生をキッと睨み

『勉強がわからなくなってないなら
大丈夫です。』
『特に話すこともないのでこれで』

と言い放ち
すくっと立ち上がり
教室をでようとしたその時、

先生は印籠を出すように言ってきた。

『このままだと公立高校への
進学は難しいですね』

開始からほんの3分程度の出来事。


先生の印籠を
無視したまま教室を出た。

母はわたしに
『お母さんは帰るね。
部活行ってらっしゃい』
と言葉を交わした。


その夜、

母は全てを悟ったように
ボソッと言った。

『あなたは人の考えてる事や
本性が分かるから、
先生の中身を見て
気持ち悪いと思うんだろうね』

まさにその通り。

よく分かってるなぁと感心した。



テストの点から換算すると
通知表は9、10
全て3点以上減点されていた。