小学6年生
私は次から次へと
怪我をするようになった。
まず…
お昼休憩
グランドで遊んでいると
同級生の男の子とぶつかった。
あまりの衝撃で
目の前は星だらけとなり
倒れ込んだ。
『口が痛い』
口を押さえた。
『血がでてる…』
目の前を見ると歯が落ちていた。
『わたしの歯だ』
『前歯が抜けたんだ』
すぐさま歯を拾い
歯を握りしめて保険室へ走った。
友達たちは走っていくわたしに
何がなんだか分からず
ついてくる。
『どうしたの?大丈夫?』
と口々に声をかけてくるが
わたしは口が痺れて
話が出来なかった。
すぐに歯医者に連れていかれ
差し歯となった。
その夜、高熱が出て顔も腫れ
3日間学校を休むことになった。
この出来ごとは修学旅行
2週間前。
ギリギリ修学旅行に
参加はできたが、
その時の思い出は
とても憂鬱な気分だった。
修学旅行の写真は全て作り笑顔。