【創業311年 江崎べっ甲店が閉店】 | 【かほり放送局】

『文化財の店舗は解体・「熟慮重ね」決断』長崎市魚の町
1898年に建築、国の登録有形文化財で市の景観重要建造物に指定されていた店舗
創業311年の老舗、江崎べっ甲店今月中に閉店し、解体される。長崎市の眼鏡橋近くにある
江崎社長によると、ワシントン条約で1993年から、べっ甲細工の原料である
タイマイの国際的商取引が禁止になり、輸入のほか、土産物を海外に持ち出すこともできなくなった。
江崎べっ甲店の名は何らかの形で残し、在庫の売却方法や展示物の譲渡先を模索するという。
長崎くんちの庭見せで一般開放され、長崎さるくのコースにも組み込まれるなど、
市民に長年親しまれてきた名所。
市は取得も検討したが、金額が折り合わず断念。解体を前に店舗を3Dで計測し、データを保存する。
将来、原料が枯渇するのは明らかといい、職人の後継者は不在、
愛好家の高齢化など業界を取り巻く環境は厳しさを増していた。
「わたしたちの努力だけでブームを巻き起こすのは無理。
「長崎の代表的な建物がどんどんなくなり悲しい。記憶に残しておきたい」と名残惜しそうに語った。