【伊豆の河津桜ピンチ】 | 【かほり放送局】

『23日視察街並み検討会』
伊豆には河津桜より早咲きの桜がいくつもあるが、早咲きの代名詞にもなり、観光の成功例として地元で語り継がれている。

 河津桜は早咲きで知られ、2月から約1カ月間開かれる河津桜まつりには100万人近い人が訪れる桜。『植え替えに法の壁 「川沿いダメ」』

97年の河川法改正をきっかけに、堤防の上や川側の斜面に木を植えることが、治水に影響があるとして事実上できなくなった。
 検討会は、「基準違反」状態にある川沿いの桜の解消を目指す県が主導し、町とともに立ち上げた。県、町のほか有識者や地元関係者で構成する。

「川沿いにあってこその河津桜。市街地の並木にどれくらい観光客が来るか」と心配する声は根強い
 
植樹当時は明確な基準がなく、必ずしも「違反」ではなかった。

河津桜の寿命は数十年とみられ、このままではいずれ木がなくなってしまう。

最初の植樹から50年を超え、一部に樹勢が衰える木が出てくる一方、並木の中心になる河津川沿いでは河川法の規制で植え替えが難しいからだ。

伊豆では最大のイベントになり、経済効果は300億円ともいわれている。

始まりは、1970年代に町観光協会や町商工会が川沿いで植樹運動を展開したことだ。

まつりは91年から始まったが、初年の観光客は約3千人と地味だった。

それが知名度が上がるにつれて倍々ゲームのように増え、99年には100万人に。

伊豆急行河津駅前から延びる幹線道路沿いなどに回廊のような並木が新たに加えられた半面、川沿いは中央部あたりに空白が目立った。

伊豆で最大の観光客動員力を誇る静岡県河津町の河津桜が岐路に立たされている。

「河津川は、10年に1度の大雨でも水があふれる危険がある。

桜は堤防を弱める恐れがあり、新たな植樹は認められない」と話す。