費用不足で台風被害の改修できず 国指定重文化財の千手観音総
観音寺観音堂「みさき観音」として知られる観音堂の本尊、千手11面観音菩薩像は、高さ約2・5メートルで平安時代に建立された。
江戸時代の絵師川原慶賀らの天井絵で知られる長崎市脇岬町の観音寺(曹洞宗円通山観音禅寺)観音堂が、費用不足で台風被害に伴う改修ができない事態に陥住職は「貴重な文化財も多く、ぜひ助力してほしい」と広く寄付を募っている。
寄付は1口1万円で寺務所のほか郵送でも受け付ける。瓦の裏1枚ずつに寄付者の名前を入れる予定。島内孝宣(こうせん)住職(53)は「これだけ貴重な建物は県内にも数少なく、文化財は日本人みんなの財産。
改修費は総額約5千万円に上る見込みだが、これまでに檀家(だんか)や参拝客から集まったのは約2千万円。このため今年予定していた改修を延期した。住職(53)は「これだけ貴重な建物は県内にも数少なく、文化財は日本人みんなの財産。来年にはぜひ修復したい」と支援を求めている。寄付の郵送先は〒851-0506、長崎市脇岬町
観音寺は709(和銅2)年に行基が創建したとされる。現在の観音堂は1845(弘化2)年に建立。江戸時代は、長崎の十人町から同寺まで続く「みさき道」を使い、観音詣でする人たちでにぎわったという。
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