●室町時代、功名を願い伝統のコイを描いて、端午節句に戸外を飾った武家の昇り旗。それが江戸後期には、とうとうコイそのものの姿になって、念願の天に昇ったと言うわけです。コイのぼりの起源は、中国黄河の登竜門伝説です。黄河上流の『竜門』という激流を上がったコイは、竜になって天に昇るとされた出世物語に由来します。〔♪屋根より高いこいのぼり♪〕光る目玉で何を見る。もっと大きな世界を泳ぎ、もっと遠くを見たいから、大人も少し勇気を出して、五月の風になってやろう・・・。♪高く泳ぐや鯉のぼり♪遠い昔、竜門の激流に挑んだ魚のように、子供たちの多くは、”空〟目指そうとしています。そんな彼・彼女らが見る夢を殺したくない。また私たちも絶対に負けたくありません。梅雨をもたらす五月の雲を追い払い、快晴の空を開いてあげる。君たちは空を見つけて泳げ。私たちも風を感じ、やがて君たちに吹く風になる・・・ニ00六年、子供の日、おとなとしての『約束』です。