ブラジルに来て3日目。
ホテルからバス移動が基本なので、
あまりサンパウロの街を散策、という訳にもいかず、
あまりブラジルらしさ、というのを感じていない。
食事も中華に和食にイタリアン、と色々食べている。どれも美味しい。

確かに「日本の風景とは違うなあ」と
思う事はそこかしこにあるけど、
車窓からの大都会サンパウロは、「異国の大都市」だ。
と、すこし大げさに、ざっくりと言ってみる。笑。

まあ、そもそもブラジルらしさ、って何なのかって話やけどね。
シュラスコ食べたり、サンバやボサノバを聴いて、「ああ、ブラジルっぽい」
っと旅愁にひたるのは、もしかしたら頭で決めつけたイメージを
なぞろうとしてるだけなのかも知れないね。



さて、ブラジルらしさ、という言葉が出たけど、

ブラジルの中の「日本らしさ」を楽しむのが、
今回参加させてもらっている、
日本祭 Festival do Japão
だ。

7月4日、5日、6日と開催されていて、
僕らの出番は5日と6日。
昨日5日は土曜日だったので、ものすごい人やった。





盆踊りも。


七夕も。会場のあちこちに「TANZAKU」が置いてあり、大勢の人が書いていました。




ブラジルには言わずと知れた日系人の方々が大勢いらっしゃり、
出身地ごとに県人会を結成されている。
各県人会のブースが出展されていて、各県の名産や特色ある食べ物を出している。

埼玉がカレーだったり、和歌山や奈良がお好み焼きだったり、
「そうなのか。そうくるか」と思うのもあるけど、
なんかそれも、「◯◯らしさ」を無理やり感じようとしてるだけなのかもね。

ブースの中ではお年寄りを中心に、若い人も混じって、一緒に料理をしている。
故郷の味を、このブースを通して伝承されてるんやろう。


僕は数あるブースから、
自分の出身地の兵庫県ブースでタコ焼き、
そしてINSPiがブラジルに行っている間、
実に色々お世話になっている(これについてはまた後日)
引地 洋輔の出身地、福島ブースで喜多方ラーメンを。

うまかった。普通に、うまかった!とてもそれがよかった。



さて、ライブ。
難しいところは一部通訳の方に入ってもらいつつ、
下手くそなポルトガル語で話す。
「エスタオン ゴスタンドゥ!?」(楽しんでる?)
と呼びかけたら、
「Sim!」(はい!)と返ってくる。

返事の声がするってのは、本当に安心する。
伝わってるんや、って実感できる。
特に不安がある時にもらえる返事って、ほんま大事よねえ。笑

あと、
これはブラジルに限らず、感じるのやけど、

普段日本で、「楽しんでるー!?」って聞いたら、
「フー!」とか「イエーィ!」って返ってくる。
あまり、「はい!」とは返ってこない。

今まで何カ国かでライブしてきたけど、
「楽シンデル!?」
って聞いたら
「ハイ!(その国の言葉でのいわゆる「YES」)」
と返ってくる。
何というか、それがとても会話してる気持ちになるのだ。

日本の「イエーィ」がどう、って事ではなく。
日本の「楽しんでるー?」は暗に「盛り上がれー楽しめー」ってニュアンスが隠れている気もするし。


マルシアさんに、ポルトガル語翻訳をしてもらった
「ココロの根っこ Raiz do coração 」
も、たくさん拍手をもらえた。
曲の前のカタコトポルトガル語MC含めて、
こちらのスタッフにチェックしてもらって「大丈夫」と言ってもらってはいても、
正直発音に不安もある。

でも、きっと、日本から来た「ガイジン」の僕が何を言ってるのか、言おうとしてるのかを、
一生懸命聞き取ろうとしてくれているのが伝わってくる。

これやから、「カタコト」はやめられない。笑。
でも、「カタコト」の素晴らしさやと本当に思う。

カタコトの言葉で、僕らは大丈夫。

大丈夫。外国語でも。母国語でも。

今回の日本祭、今日も出番がある。
頑張って楽しんで、歌ってこよう。