《Amazon紹介ページより》
暗い夜道は危ない―子どもにこう教えている親は多いが、これを鵜呑みにすると明るい道で油断してしまう。犯罪者は自分好みの子を探すために明るい場所を好むのだ。親の間違った防犯常識や油断によって、子どもが犯罪に巻き込まれる危険性は高まる。本書は、本当に知っておくべき「危険な場所」を見分ける方法をわかりやすく解説する。
私は、子どもが被害を受けた事件や、行方不明のニュースを見ると胸が苦しくなります。自分の子どもがそんな目に遭わないために親として何ができるか、ヒントを得たいと思い、手に取った本です。
日本では、親は子に「知らない人とは話してはいけません」 「不審者に気をつけなさい」 と言い聞かせがちです。しかし、人は巧みにウソをつくし、不審者という言葉は子どもにとって不明瞭なことばです。
著者は、犯罪を起こす「人」を見分けることは困難なので、危ない「場所(景色)」に着目することで危険性を判断すべきと主張しています。
犯罪は、動機(人)+機会(場所)がそろったときに発生しますが、
日本では従来、犯罪をおこなう「人」に注目した防犯対策が主流で、場所に着目した防犯対策が欧米と比較してかなり遅れているそうです。
(日本の公園や店舗のトイレは危険なところが多いようです!)
本書では、場所に着目した防犯の有効性を説きつつ、具体的に写真や絵で「どういう場所が子どもにとって危険なのか」を紹介しています。
この本を読んでから、散歩中も、どこが危険かを考えながら歩くようになりました。
娘を遊ばせる公園も複数ありますが、親が付き添う時は大丈夫だけど、子どもだけで遊ばせるのはやめたほうがいいな〜という公園があることにも気付きました。
また、外国との比較で、興味深い話が沢山ありました。
オーストラリアに行った際に、トイレのドアの下が大きく開いていて、足がまる見えなのが不思議だったのですが、これも防犯上の理由だそうです。
また、障害者用トイレが男女共用なのは、先進国では日本くらいで、あまり防犯上は良くないそうです。
男子トイレと女子トイレが別々の階にあるお店がありますが、これは防犯上は良いみたいです。ロフトとかそうだな〜と思いました。
読後、何気なく通り過ぎている景色の見方が変わる本でした。