原発放射能汚染から逃れて関西に疎開しているとき、京都で夜桜見物をすることにした。いつもならこのシーズン、京都は花見の観光客でごった返すのであるが、今年は全日本的に石原何某のせいでお花見自粛モードが蔓延。おかげで道路はがら空きのため、豪勢にも京の街をタクシーで回ってみた。実は大阪人の私にとって京都弁はお手の物なので、地元に逃げ帰った京都出身者のふりをして、タクシーの運転手さんともいろいろお喋りをしてみた。みんな信じきっているのが笑えた。運転手さんは皆口を揃えて、地震と原発が招いた不景気がはるばる京都の景気にまで影響していることを嘆くのだが、夜桜見物のため、お願い、道を急いでほしいと伝えると、びゅんびゅんと車のスピードを上げてくれる優しい人たちなのだ。そのせいで京都の街を西から東に横切っているというのに運賃が 1,000円もしないのは気の毒なほど。

Tunnel of Cherry Blossom

今回印象に残ったのが世界遺産・二条城。昼間には何度か訪れたことがあるけど夜間入場は初めて。広い城内に散らばる桜の木々は皆ライトアップされていて、入場者があまりにも少ないこともあり、心行くまで夜桜を楽しめた。桜は押し合い圧し合いして観るより、また酒宴をしながら観るより、こうして一瞬一瞬を大切にして時間をかけて観たいもの。入城して最初の見どころの「桜の園」も豪勢だったけど、中でも特に美しかったのがこの「桜のトンネル」。前にもブログに書いたことがあるんだけど、ブリュッセルで観たルネ・マグリットの桜の絵をまたしても思い出した。亀が飛行しそうな桜のトンネルだった。