常熟市市街の西側に位置する虞山は東西に長く延び、南面した傾斜地で栽培される銘茶は殊に名高い。江南の名刹の一つに数えられる興福寺は虞山の北麓に建つ。寺の歴史は古く、五世紀末、六朝南斉時代に大慈寺として創建され、続く南梁の時代に名を興福寺と改められた。別名破山寺とも呼ばれ、唐代の詩人常建がこの寺で「題破山寺後禅院」の詩を詠んでいる。

清晨入古寺
初日照高林
竹逕通幽處
禅房花木深
山光悦鳥性
潭影空人心
萬籟此都寂
但餘鐘磐音

寺は虞山から北に流れる小川に東面し、伽藍は南北に長く、西側は小高い山になっている。南側の後院には唐代に造られた閑雅な庭園があり、池には石舫がある。亭には宋の書家米芾の詩碑もある。